syudou「音楽を仕事にしたいのなら」「プロとは?」10代アーティストに伝える“一般社会にも通じる大切なこと”とは?
◆曲の魅力を正しく伝えるためにやっていること
syudou:音楽の創作活動をしていて、それを仕事にしたいのであれば、スタッフの方に曲や作品がどういうものか、というのを伝える必要があります。僕が効率いいなと思ったのは、楽曲ごとに資料を作ることです。 僕は(個人の活動ではなく)スタッフの方とやる、となったときから、楽曲の解説資料を作っています。今回はそれを共有しようと思って持ってきたのですが……みなさん! 全然真似してください(笑)。僕は、以前「爆笑」という曲を出したのですが、そのときの資料です。 まず、表紙は重要です。表紙しか見ない人もいるので。この資料では、「マヂラブ(お笑いコンビ・マヂカルラブリー)さんの曲です」というのがわかる画像を載せています。 内容は、楽曲の持つ意味、サウンド面、歌詞のブロックごとの解説、最後にミュージックビデオの作家さんのためにどういう映像にしたいかというイメージをまとめています。これを全曲、スタッフの方と共有しています。 これを、なぜやろうと思ったかというと……すごく意味を込めて曲を作ってマネジャーさんに渡しても、「いい曲じゃん!」しか返ってこなくて(笑)。それまでにYouTubeにあげていた曲だと、コメント欄で考察してくれている人がいて、マネジャーさんはそれを読んでいるから、その曲の理解は深いんです。 でも、曲を出してからでは遅いので、出す前に伝えるにはどうしたらいいか、と考えたときに、全部言葉で書くことにしたんです。手の内を明かしているので、結構恥ずかしいこともあるんですけどね。 これを書いておくと……作ったときの気持ちを忘れてしまう、という現象があるのですが、これを読むと思い出せるので。自分で「何の曲だっけ?」と思ったときは、これを見ます。渡した相手からは「わかりやすい」と言ってもらえますし、こっちも話しやすいというか。「あの曲、こういう意味があったじゃないですか」というのを、当然知っていてくれる状態で進められるので。情報伝達が早くていいですね。