大阪府の海岸、淀川下流部で自生する二枚貝から貝毒検出
大阪府海岸の天然アサリ等の二枚貝を採って食べないで
大阪府の海岸、淀川下流部で自生する二枚貝から貝毒検出
大阪府は11日、10日に阪南市の男里川河口で採取した天然アサリ、大阪府海域で漁獲されたアカガイやトリガイから、国の定める規制値(4マウスユニット/g)を超える麻痺性貝毒が検出されたと発表した。大阪府の松井一郎知事は11日午後に大阪府庁で行われた定例記者会見でこの件にふれ「ホームページなどで海岸で自生している天然のアサリを採って食べないよう注意をよびかけている。砂浜の入り口での看板設置や、河口域のパトロールを実施する」などと話している。
3月には河口で採った天然アサリで食中毒発生も
大阪府は、安全性が確認されるまで、大阪府海岸の天然アサリ等の二枚貝(一般には食べられていないムラサキイガイやカキ等を含む)を採取して食べないよう呼びかけている。 また、淀川下流部のシジミについては、今回は規制値を下回っているものの、安全性は確認されていないため、採取して食べないよう呼びかけている。 今年3月5日には、大阪府泉南市の樫井川河口で採った天然アサリで食中毒事例が発生している。府は毒を蓄積した二枚貝を食べると、舌や唇、手や指などがしびれ、重症の場合は死に至ることもあるため、注意を呼びかけている。
潮干狩り場では帰りに安全な貝と交換
松井知事は先の会見で、今後オープンする二色の浜潮干狩り場(貝塚市、オープン14日)、淡輪潮干狩り場(岬町、同20日)、箱作潮干狩り場(阪南市、同21日)は、潮干狩り用のアサリと持ち帰り用のアサリを区別。来場者が採った貝は、帰る際に受付で安全な貝と交換して持って帰ってもらう安全対策を講じた上で営業すると話した。 報道陣から毒量の高い原因について問われると、松井知事は「貝毒は春先に貝毒の原因のプランクトンが増殖し、アサリなどに二枚貝が吸い込むことによって体に毒が蓄積する現象。毒量の高い原因は、大阪府立環境農林水産総合研究所の調査によると、昨年の貝毒原因のプランクトンが落とした種が平年の数倍であり、増殖したことが大きな原因であると考えられます」と話していた。