阪神・藤川監督 TGリリーフ対決「非常に楽しみ」マルティネス補強にも不敵笑み ブルペン勝負譲らない
阪神の藤川球児監督(44)が18日、ライデル・マルティネス投手(28)と契約合意した巨人とのリリーフ対決を「非常に楽しみ」と歓迎した。今季は両軍ともリリーフ防御率2・27と12球団トップタイの数字を記録。球界最高峰の守護神を補強した宿敵に対し、「うちのストロングポイントの一つ」とブルペン勝負では一歩も譲らない構えだ。 連日のように大型補強を続ける宿敵に、藤川監督の闘志も自然とかき立てられた。巨人は16日に中日を自由契約となっていたマルティネスとの契約合意を発表。今季43セーブで22年に続く2度目の最多セーブ賞に輝いた右腕を守護神に据えた。 虎将は「他球団のことなので、あまり深くは言えないですけど」と遠慮がちに断った上で「リリーフを強化したいというのはすごく理解できる。僕はどちらかと言えばそちら側の、元々リリーバーなので」とうなずいた。かつて虎が誇った「JFK」の一角を担った藤川監督らしく、救援陣の補強に共感を示した。 「うちのチームのストロングポイントの一つ」と指揮官も強調するように、阪神は今季12球団トップタイの救援防御率2・27を記録したが、その数字に並んだのが巨人だった。船迫、大勢らを擁し、球界最高とも言える陣容にマルティネスを加えた。一方で虎も岩崎、ゲラのダブル守護神に桐敷、石井の強力なセットアッパーがそろう。 「ジャイアンツさんはジャイアンツさんで、今回補強する形を取って埋めるということ。各チームでやり方は違えど(リリーフ陣強化という)向かう方向は同じだと思う」と対抗心を燃やし、「非常に楽しみになりますね。うちのリリーバーたちとジャイアンツのリリーバーたちが、どういう結果を見せてくれるのか」と不敵に笑った。 さらに来季は現役ドラフトで巨人から加入した畠がブルペンの弱点を補う。リリーフ防御率を左右別に分けると、阪神は右腕2・55、左腕1・95。巨人は右腕2・00、左腕2・76となり、右の中継ぎ不足という課題が浮き彫りとなる。「右の中継ぎが薄い、手薄というのは私のチームの課題だった」と藤川監督も認めた。150キロを超える直球を武器に、21年には中継ぎで52試合に登板した実力派右腕が、虎のブルペンをさらに盤石とする。 今季はシーズンを通した救援陣の勝敗で阪神が18勝20敗、巨人が21勝18敗と宿敵に軍配が上がった。3つの勝ち星の差が最終的な2・5ゲーム差に直結したとも言える。球史に残るリリーバーとして君臨した指揮官が、ブルペン勝負で後れを取るわけにはいかない。絶大な信頼を寄せる救援陣で阿部巨人を凌駕(りょうが)する。