安倍3代と統一教会 半世紀余りの“組織的関係”の原点 「信者が40人いれば1人当選させられる」【報道の日2024】
安倍元総理銃撃事件をきっかけに明らかになった自民党と旧統一教会との癒着。その原点はどこにあったのでしょうか? 1959年に統一教会が日本に進出して以降の岸一族との知られざる関係を、教団側の現役幹部がテレビの前で初めて証言しました。 【写真で見る】岸・安倍3代と統一教会 “組織的関係”の原点 ■教団側の現役幹部が初証言「関係がなかったなんて、言えないと思う」 朝日新聞が2024年9月、安倍晋三元総理と統一教会の会長らが2013年の参院選直前に自民党本部で面会していたことを報じました。 この場に同席していた教団の政治団体「国際勝共連合」の渡邊芳雄(わたなべ・よしお)副会長。 国際勝共連合 渡邊芳雄副会長 「(朝日新聞の写真を指さして)こちらです。一番端っこです」 初めて取材に応じた理由は「これまでの報道は一方的だ。教団側と自民党の関係、その真実を知ってほしい」というものでした。 国際勝共連合 渡邊副会長 「2013年の参議院議員選挙において、全国比例で特定の候補・北村経夫さん。この人を応援しようという動きになりました。それを(安倍元総理に)説明しに行ったと思います」 Q.安倍元総理はどういう反応を 「うれしいと言いましょうか、合意の言葉があったと思います」 けれど自民党は、一貫して「教団との組織的な関係はなかった」と主張してきたはず。 国際勝共連合 渡邊副会長 「『今まで組織的なつながりを持ったことがない』なんて言えないと思いますよ」 きっかけは今から60年ほど前。 (山梨県の)本栖湖の湖畔で、統一教会教祖・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏と右翼のドンと云われた笹川良一(ささかわ・りょういち)氏が、ある合意に至ったのです。 笹川氏は、“戦後を代表する政財界のフィクサー”の異名を持ち、全国モーターボート競争会連合会の会長でもありました。 会場になったボートレーサーの養成施設は今も当時のまま。そこに招かれた文氏は、笹川氏の協力のもと「国際勝共連合」を立ち上げることを決めたのです。 笹川氏がメディアから“タブー視”されていたこともあり、統一教会との関係はほとんど報じられませんでした。