2025年は大相続時代到来?「家じまいに関する意識調査」から空き家問題の課題をレポート
Q5:検討者が一番心配や不安なこと
検討者に対しては、売却を検討する中で心配や不安なことは何かを尋ねた。その結果、最も多かった回答は「希望の値段で売れるか」(37.6%)となり、やはり価格面での心配が強いことが窺える。続いて2位が「売却にかかる手間」(16.1%)。そして3位の「何もわからないのが不安」(15.2%)、4位の「売却や相続に関する税金関連の知識がなく不安」(14.0%)と、知識面での不安を抱える人も多いことが判明した。
Q6:検討者が売却に至っていない理由
次いで検討者に、売却を検討しつつもそれに至っていない理由を尋ねると、「特に理由はない(面倒だ、など)」が21.1%で1位という結果となった。さらに、「情報は集めているが、検討をする時間的な余裕がない」(18.3%)が3位、「家の片づけが終わらない」(16.3%)が5位など、時間に関係する回答が目立った。 検討者が家じまいを考えているにも関わらずできていない最大の原因に理由がないという驚きの結果に。前問の知識面での不安を抱える人が多いという結果と併せると、わからないからこそ「なんとなく面倒くさそう」と思ってしまう人が多いことが最大の要因だと考えられる。この点が解決しないと、将来「なんとなく空き家」が発生する可能性も高まると言える。 また、3位や5位にランクインしているように、相続世代の時間のなさも大きな一因となっているようだ。いかに手間をかけずに手続きを進められるかも、家じまいを進めるポイントになるだろう。家の片付けについては、終活も含め早めの準備や家族・親族との話し合いが必要であると同時に、経験者の多くが時間的余裕のなさのせいで売れるはずのものが売れなかったと後悔していることと併せて、家じまいの家財をどうするかは今後の大きな課題となりそうだ。
Q7:経験者の売却方法
続いて経験者に、売却方法について尋ねた。すると7割以上が「不動産会社の仲介」(72.3%)と回答し、2位の「不動産会社の買い取り」(17.4%)に55%ほどの差をつける結果となった。 一方、最近は不動産会社各社で直接買い取りの強化の動きが見られる模様。今後は直接買い取りの割合が増えていく可能性もあるようだ。