中島裕翔が大切にしているアイドル観「相手の幸せが、自分の喜びに繋がる」
中島裕翔の忘れられない一日
赤楚衛二演じる湊は、音楽に救われた。アーティストとして常に音楽が身近にある中島にとっても、音楽に救われた瞬間が、これまでにあったのだろうか。 「月並みですけど、落ち込んでいるときに明るい曲を聴くと気持ちが上向きますし、ストレスが溜まっているときにゴリゴリのロックを聴くとスッキリしますし。僕はドラムをやっているので、ロックな曲を思いっきり叩くとストレス発散できます。音楽は、普段意識しないほど身近な存在であるぶん、常に助けられていますね」 映画『#マンホール』(2023)で主演を務めた際も、音楽が役作りの礎となった。役に合ったテーマソングを割り振られ、それが中島いわく「ガッチャガチャで、すごくヘビーな曲」だったからこそ、川村俊介というクレイジーな役が仕上がった。「僕たちの曲を聴いて、元気をもらえました! と言ってもらえる機会も多いです。やっぱり、音楽には力があるんだと感じます」と和やかに笑う。 「昨年、札幌ドームでおこなわれたフェス『SAPPORO MUSIC EXPERIENCE 2024』に参加させてもらったんです。僕にとっては初のフェス参加だったので、もう、すっごく楽しくて! 僕たちだけじゃない、ほかのアーティストのファンの方もたくさんいるなかでパフォーマンスするのは、緊張しましたけど良い経験でした。皆さんすごく優しいですし、普段まったく違うジャンルの音楽を聴いている方でも、一致団結して会場を盛り上げるパワーを感じて。ステージに出る直前まで『盛り上がってくれるかな……』って不安でしたけど、杞憂でしたね」 映画『366日』の公開で、2025年のスタートが飾られた。中島は2月にWOWOWドラマ『ゴールドサンセット』への出演も決まっている。「毎年良いスタートを切らせてもらっているので、2025年も良いご縁に恵まれたらいいな、と思います」と冷静に先を見つめる中島の視界には、また新たな挑戦の種が植わっているのかもしれない。 (取材・文 北村有 撮影/梁瀬玉実) 『366日』1月10日(金)より全国公開