<エンタメノート>首都圏で人気のラジオ「ゴゴモンズ」 魅力の秘密は本音のおしゃべり
ユーチューブ人気が高まろうとも、ラジオは仕事や運転をしながら聴け、パーソナリティーとリスナーとの一体感が魅力で、根強い人気がある。FM NACK5(さいたま市大宮区)の「ゴゴモンズ」は埼玉だけでなく電波が届く首都圏でも、聴取率が好調な人気番組だ。 14年目を迎えた「ゴゴモンズ」は、「午後のあなたを応援します」と月~木曜午後1時から約4時間放送。番組パーソナリティーは、スタート時から務める落語家、三遊亭鬼丸さん(52)=月~木曜▽初代パーソナリティーで6年半のブランクを経て復帰した横田かおりさん(44)=火・木曜▽3年前から加わったピン芸人と地下アイドルの「二刀流」、「とりちゃん」こと、アイドル鳥越さん(30)=月・水曜――の3人。 音楽をはさみながら、テーマが設定された各コーナーに寄せられたリスナーのメッセージを紹介する。鬼丸さんが読んだメッセージを、かおりさんもとりちゃんも下読みせず、その場で反応し思ったことをリスナーに伝える。 とりちゃんは「そこがゴゴモンズを聴いてもらえている理由だと思う。リスナーさんに寄り添ったコメントをしないといけないのかな、と思っていたんですが、スタッフから『そう思わないときはそう言っていいよ、素直に自分の感想だけ言いな』って言われて驚きました。思ったことを言っていいんだって。だから、本当に思ったことしか言ってないです」と話す。 鬼丸さんは、若い頃からラジオを手掛けてきた落語界の大先輩、笑福亭鶴瓶さんから「鬼丸な、ラジオの客は裏切らへんで」と言われたという。 「ラジオってウソつくとバレる。番組を始めたときから肝に銘じてます。その場しのぎのことを言うと、リスナーさんはめちゃくちゃ覚えているから、鬼丸は前にこう言ってたのに、きょうは違うなってなってしまう。だからウソはつきません」。いつもおしゃべりは本音で勝負する。 鬼丸さんと2人の会話も聴きどころの一つ。 とりちゃんは「落語家は芸人の中でも上の方だと思っていたけど、鬼丸さんは『鬼ちゃんて呼んでいいですか』『おお、いいよ』って。きさくでガンガン言ってもいいんで、すごくやりやすいなあ」。 一方の鬼丸さんは「とりちゃんは大手のプロダクション所属で『こういうことは言っちゃだめだよ』って教育受けてるから、たまに受けてないオレに『鬼ちゃんそれやばいんじゃない』って、ストッパーやってくれてます」という。 聴取率が好調なのはなぜか、鬼丸さんはこう話す。「マンネリのないところかな。常連さんも意外と数年で変わっているし、企画もおもしろいと思っても、パワーが落ちてきたら変えてきました。常に刺激物が必要なんです。刺激や新鮮味がなくなったらダメですね。リスナーがラジオのスイッチつけたら、おもしろいことをやっている番組だといいですね」【油井雅和】