豪最大の年金基金、株式に資金シフト-AIがハイテク株高に拍車へ
(ブルームバーグ): オーストラリア最大の年金基金オーストラリアンスーパーは、人工知能(AI)がハイテク株の一段高に拍車を掛けると期待し株式への資金シフトを進めている。
マーク・デラニー最高投資責任者(CIO)はインタビューで、3350億豪ドル(約36兆円)規模の同基金が株式を5-6%オーバーウエートとして新年度をスタートさせたと説明した。同基金は債券と現金ポートフォリオから資金を移動させ、世界株式と国内株式の配分をポートフォリオの約55%まで拡大しており、このポジションを維持ないし「増やす」見通しだとしている。
デラニー氏は他の大口投資家と同様、「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる超大型株へのエクスポージャーから利益を得ている。同氏は現在のハイテク株ブームを、コンピューティングとインターネット、携帯電話が登場した技術革新期になぞらえ、3段階で5年から10年続くだろうと述べた。また、米金融当局が政策金利を引き下げれば株価に「追い風になる」と予想した。
ハイテク株投資は好調だった一方、他の資産クラスはファンドのパフォーマンスの足を引っ張った。デラニー氏は金利上昇リスクにさらされる投資、特に不動産関連で苦戦したと述べた。
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原題:Australia’s Largest Pension Fund Shifts to Equities on Tech Boom(抜粋)
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Amy Bainbridge