パナソニック、業界初の磁性流体ドライバー搭載する完全ワイヤレス「EAH-AZ100」
Technicsが“ありのままの音”を再現するため、業界初の磁性流体ドライバー採用した完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ100」を発表した。 【もっと写真を見る】
パナソニックは1月8日、Technics(テクニクス)ブランドの完全ワイヤレスイヤホンでは最上位機種となる「EAH-AZ100」を発表した。発売は1月23日。価格はオープンプライス(実売価格は3万9600円前後)。 期間中(2025年2月28日まで)に正規取扱店でAZ100を購入すると、全員にオリジナルガジェットポーチをプレゼントするキャンペーンも実施する。 脚色のない音の再現にこだわる ベースやドラムなど重低音を強調せず、アーティストが奏でる「ありのままの音」(生音質)を伝えることが1つのテーマ。生音質を届けるため、EAH-AZ100は、業界初の磁性流体ドライバーを採用した。 また、アルミニウム振動板、極薄エッジなど、10万円クラスの有線ハイエンドイヤホン「EAH-TZ700」のドライバー技術を完全ワイヤレスイヤホンの筐体に詰め込んだフラッグシップモデルとなっている。 液状で粘性を持つ磁性流体ドライバー 注目の磁性流体ドライバーは、上下のストローク運動を正確に制御するため、写真のようにドライバーの一部に用いられている。 磁性流体を採用すると、振動板と一体になっているボイスコイルがその表面をなめらかに滑る。結果、動作にブレが生じにくくなり、全帯域で正確なストローク動作が可能になる。結果、忠実な音楽再生ができるという触れ込みだ。 音域については磁性流体との組み合わせで実現できた極薄エッジを採用。低域再現に必要な振動板の振動を大きく取れ、超低域の再現が確保できたという。これが豊かな低音と臨場感の実現につながっている。 また、素材をアルミニウムにすることで、高域まで追従する正確な振動動作が可能になっている。素直に伸びきった中~高音域も響かせることができるという。 世代を重ねるなか、装着感も改善 装着感についても進化が見られる。EAH-AZ100は人間工学にもとづいたコンチャフィット形状を採用。コンチャとは耳甲介という耳の一部。カナル型特有の圧迫感がなく耳に収まる形状で、安定性と快適性をアップしている。 重さや着け心地に関しては、2023年発売の完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ80」との比較すると先端を除去し装着度を向上している。また、コンチャ部の体積を見直しているため、重さは7.0gから5.9g、体積は4570平方ミリメートルから4098mm2と軽くなっている。 さらにEAH-AZ100専用のイヤーピースも付属。三層に硬度を分けた専用設計により、必要な音を外に逃がさない仕様になっているという。 通話時の騒音もAIで低減 機能としてもEAH-AZ100はアダプティブノイズキャンセリングを搭載。電車内などのノイズや人の声をより強力に除去できることに加え、アダプティブ(自動最適化)となっているため、リアルタイムにノイズキャンセリング状態を最適化できる。 AI処理に対応した新チップも採用して通話品質が向上している。 アンビエントモードでは周りの環境音などを取り込む性能をアップ。外での散歩中なども車や自転車の音をクリアに聞き取れるそうだ。 マイクについては左右で3個ずつ計6個を搭載。フィードフォワードマイクというノイキャンと通話に特化したマイク×2と発話検知用+通話ノイズ除去用のAIチップを搭載したマイク×1という内容だ。 この3つのマイクにより通話中、自分のノイズカットをしてくれることに加え、通話中に自分に届くノイズ(受話側)の除去してくれるため、さらに快適な通話が可能だとしている。 EAH-AZ100 主なスペック ドライバーユニット: アルミニウム振動版10mmドライバー Bluetooth: Bluetooth 5.3(対応コーデック:SBC、AAC、LDAC、LC3) 充電端子: USB Type-C 防水性能: IPX4相当(イヤホン本体のみ) 重さ: イヤホン 約5.9g 充電ケース 約42g 充電時間: イヤホン 2.0時間 充電ケース 2.5時間 イヤホン+充電ケース 3.0時間 再生時間(イヤホン本体): 約10.0時間(ノイズキャンセリングオン/AAC) 約8.0時間(ノイズキャンセリングオン/SBC) 約7.0時間(ノイズキャンセリングオン/LDAC) 再生時間(充電ケース込み): 約28時間(ノイズキャンセリングオン/AAC) 約24時間(ノイズキャンセリングオン/SBC) 約18時間(ノイズキャンセリングオン/LDAC) 通話時間: 約6.0時間 文● 市川/ASCII 編集⚫︎ASCII