「頭にあることを表に出し過ぎ」石破茂首相の年末年始の発言に対する批判の声が
かなり踏み込んだ内容
石破茂首相による年末年始期間中のさまざまな発言に注目が集まっている。かなり踏み込んだ内容だったが、永田町ではどのように受け止められているのだろうか。 【写真16枚】首の傾斜角度はほぼ直角か? 演説中に爆睡をかます「大物議員」たち
一連の発言をまずは振り返っておこう。 石破首相は昨年12月27日、内外情勢調査会で講演し、「新聞を読んだって誰も褒めてくれないし、ネットを見たら本当に悲しくなるし、寝る時間もほとんどないし」などと語った。 翌28日、「ウェークアップ」(読売テレビ)に出演した際には、来年の通常国会で内閣不信任決議案が可決されたり予算案が否決されたりした場合、「国民に決めてもらおうというのが憲法の仕組みだ」「参議院選挙と衆議院選挙を同時にやってはいけないという決まりはない」などと述べた。 さらに1日に放送された(収録は昨年12月24日)文化放送のラジオ番組で、いわゆる「大連立」について、「選択肢としてはある。ただ、『何のために』がない大連立は一歩間違うと大政翼賛会になってしまうので、そこは気をつけなければいけない」と語った。
表裏がないというか本音というか
「石破氏の一連の発言をまとめると、大義があれば大連立はあり得る、一方で予算案が否決されたり内閣不信任案が可決されたりしたら衆参同日選もあり得る、首相の仕事は本当に大変だ、ということでした」 と、政治部デスク。 「良くも悪くも石破氏らしい発言でしたね。表裏がないというか本音というか思っていることは隠さずに出しておきたいという誠実さが出ているようにも感じました。内外情勢調査会での発言は弱みを見せることで国民との距離を縮める効果があるのかもしれませんし、大連立や同日選についても可能性に触れているだけで特に問題視されるような内容ではないでしょう。が、時の宰相の発言としては“踏み込んだもの”として捉えられかねないもので、実際そのように報じられることになりました」(同) 大連立に触れた際には、立憲民主党の野田佳彦代表と日本維新の会の前原誠司共同代表との関係に言及し、「中道政治を目指し、相通じるものがある。長い友人で信頼でき、裏切られたことが一度もない」と語ったが……。