人見知りの克服に最適! 緊張が楽しいに変わる「自己紹介の力」
「ドラえもんをつくる」という夢を持つ研究者の大澤正彦氏は、人前で話すことが苦手な人でも、自己紹介を練習することで自信を持ち、新しい場所でも飛び込んでいけるようになると語ります。自己紹介がもたらす効果について、書籍『じぶんの話をしよう』から、ご紹介します。 【脳タイプ診断】人間関係のトラブルの原因がわかる ※本稿は大澤正彦著『じぶんの話をしよう。 成功を引き寄せる自己紹介の教科書』(PHP研究所)より一部抜粋・編集したものです。
自己紹介とは、意思決定の指針である
私は「ドラえもんをつくる」という自己紹介ができるから、人生の意思決定に悩むことが人よりずいぶん少ないと思います。 例えば、人生にはいろんな選択肢があります。どちらに進むべきか迷う場面も多くあります。私には、言語化された夢があるので、「どちらの選択肢がドラえもんに近づけるだろう?」と自問自答して、自ら道を選ぶことができます。つまり、自己紹介で語る夢や目的、やりたいことなどが常に意思決定の指針の役割を果たしてくれるので、人生の選択に悩まないのです。 これは、Bさんが言ってくれていたことです。学生Bさんは、「究極の欲張り人間になる」という目標を立てたからこそ、「どっちが欲張り人間になれるだろう?」と自問自答して、「こっちだ!」と選択できるようになった。決断に迷わなくなったし、学生生活でわくわくが増えたと言います。 指針があれば迷わずに済みますが、指針がなければ、どちらを選ぼうか迷うのは当然です。人生に迷わないために、自己紹介の練習をして夢を言語化しておくことはとても有効な手段なのです。こうした指針は、日常生活でのちょっとした場面での判断基準にも使うことができます。
やれと言われたこと以外にも
例えば、自己紹介を練習している私の学生たちは、夢ややりたいことが明確なので、自分の夢に近づくためなら必須である私の授業ですら「サボる」という選択をして、大手IT企業のイベントに参加したり、企業へプレゼンしに行ったりしています。 授業をサボると聞くとよくないイメージかもしれませんが、私は、本人が自分で判断し、決めたことなら、授業をサボることも大いに結構だと思っています。 「やれと言われたことをやる」習慣が染みついている学生は多いように思えます。やれと言われたことをやるのも、一つの価値軸なので否定はしません。しかし、その価値軸からは「授業をサボる」という発想は生まれないでしょう。 一方、自分の中に指針があれば、ただ単に「やれ」と言われたからやるのではなく、その指針に照らし合わせたうえで「やる」を選択することができます。あるいは、「やれ」と言われたけれども、「こっちのほうが大事」と思えるものがあれば、そちらを選ぶこともできます。 自分で判断して行動を選ぶ。授業に出るにしても、自分で判断して「授業に出る」を選ぶ。このことが大事です。 自己紹介ができる人は、それができる人です。その意味で、堂々と私の授業を欠席することや、欠席してまで得たいものを語ってくれる学生のことを心から尊敬していますし、それをキラキラした顔で伝えにきてくれることを本当にうれしく思っているのです。