〔米株式〕NYダウ続伸、167ドル高=ナスダックは安い(21日午前)
【ニューヨーク時事】21日午前のニューヨーク株式相場は、米半導体大手エヌビディアが前日発表した決算内容を好感した買いが失速したものの、堅調な米経済指標を受けて続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時22分現在、前日終値比167.88ドル高の4万3576.35ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は116.60ポイント安の1万8849.54。 米半導体大手エヌビディアが20日引け後に発表した2024年8~10月期決算は、売上高が前年同期比94%増、純利益が2.1倍に膨らみ、いずれも四半期ベースで過去最高。市場予想も上回った。生成AI(人工知能)開発の進展に伴い、同社製品の需要が拡大した。エヌビディアは24年11月~25年1月期の売上高予測を375億ドル前後と市場予想を上回る水準に設定したが、一部投資家の期待に届かず、時間外取引で利益確定の売りなどでいったん下落。寄り付きで安値拾いや見直し買いが入ったが、再び失速した。 ただ、この日午前に発表された一連の米経済指標のうち雇用および住宅関連統計が堅調だったため、投資家の買い意欲を支えている。米労働省が朝方発表した新規失業保険申請件数(16日までの1週間)は、前週比6000件減の21万3000件と、市場予想(ロイター通信調べ)の22万件を下回った。これで2週連続の改善。米不動産業者協会(NAR)が公表した10月の中古住宅販売件数は前月比3.4%増の396万戸と、市場予想の393万戸を上回った。 ダウ平均構成銘柄では、セールスフォースが3.6%高で全体の上げを先導している。ゴールドマン・サックス、IBM、ホーム・デポなどがいずれも1%超高。一方、エヌビディア、ボーイング、マクドナルドはともに2%超下落している。個別銘柄では、クラウド関連サービスのスノーフレイクが30%超急伸。前日に製品の年間売り上げ見通しを引き上げたことが好感されている。