宮原健斗、「CC」不参加の中嶋勝彦に断…「結局、何がやりたかったのか?ファンが置いてけぼり…それが不参加につながった」…4・18後楽園開幕
全日本プロレスは14日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモント飯田橋で18日に後楽園ホールで開幕する春の本場所「チャンピオンカーニバル(CC) 2024」の公開記者会見を開催した。 今年の「CC」は、全16選手がA、B両ブロックに8選手が分かれ、各ブロック最高得点者が5月12日に横浜BUNTAIで優勝決定戦で激突する。 出場選手は以下の通り。 【Aブロック】 芦野祥太郎、宮原健斗、青柳優馬、大森北斗、綾部蓮、黒潮TOKYOジャパン、デイビーボーイ・スミスJr.、サイラス 【Bブロック】 諏訪魔、本田竜輝、斉藤ジュン、斉藤レイ、安齊勇馬、鈴木秀樹、ハートリー・ジャクソン、ロード・クルー 会見は、ファン公開で行われ、「Aブロック」にエントリーされた元三冠ヘビー級王者の宮原健斗は、過去の優勝は2019年の1度だけで「この俺が優勝は一度だけ。それぐらい過酷なリーグ戦」とCCの怖さを明かした。 そして「今、プロレス界では新時代という言葉がはやっています」と切り出すと「ただ流行りは一瞬で終わります。この俺、スーパースター宮原健斗は10年間、流行り続けています。この10年間、トップを走り続けている格の違いを日本全国のプロレスファンにお見せしようと思っています」と宣言した。 今大会は、昨年秋から王道マットに参戦し三冠ヘビーを奪取。3・30大田区総合体育館で安齊勇馬に敗れたがこの半年間、全日本の主役に君臨していた中嶋勝彦が不参加となった。 中嶋を巡っては全日本からの撤退、海外マットへ転出など様々な情報が乱れ飛んでいるが「CC」に限れば前三冠王者だけに出場資格は十分である意味、不可解な不参加と言える。プロレスに入門した「健介オフィス」時代の兄弟子でもある中嶋の不参加について宮原は会見後にスポーツ報知の独占取材に応じ「僕は自分が18歳、彼が19歳の昔から彼のことは、よく知ってますから」と切り出し「ウチの選手と見方が多分違うと思うんですけど彼らしいのかな」と指摘した。 その意味を中嶋が「闘魂スタイル」を掲げて王道マットに乗り込んだことに「何とかスタイルとか結局、何がやりたかったのかな?って思います。本心の宮原健斗の考えを言えば宮原健斗と中嶋勝彦の闘いにそれが必要だったのか?しかも、本人がそれを自分のモノにしなかったですよね?それがプロレスファンが置いてけぼりになってたり、中嶋勝彦ファンが置いてけぼりになった現状があって今回、チャンピオンカーニバル不参加につながったと考えています」と断言した。 ただ、宮原自身は昨年は7月にプロレスリング・ノアの後楽園、大みそかには全日本の代々木第二体育館で一騎打ちし2連敗している。この「CC」がリベンジのチャンス。その復讐を期待していたファンもいるはずだが「個人としては2連敗しているわけですから『あの野郎、勝ち逃げしやがった』って感じですよ」と言葉とは裏腹にさほど悔しさをあらわにしなかった。その真意を「僕の中では今じゃないんです」と断言。さらにこう続けた。 「宮原健斗対中嶋勝彦は今のプロレス界にとってもファンの方がヒリヒリする最高のカードです。ただ、振り返ればそれも大晦日までは機運のマックスでしたね。それは、今の彼は、何かに取りつかれたような。自分の言葉じゃないようなことを発言している感じが大みそかぐらいから感じていたんです。僕は彼の昔を知っているから、何かに影響される彼の性格も知っている。そこからは彼自身の本心を感じなかったので僕も彼のことを口にしなかった。しかも彼が宮原健斗の名前をその他大勢のレスラーと同じように並べていた。その言葉を聞いてちょっと僕自身が冷めたんです。だから今は僕の中では、リベンジにはこだわってないんです。機運が高まった時にやりたいですね」 そして今回の不参加を「彼を取り巻く大人の事情があったのかも…。ただ、どんな事情があろうと彼自身の責任だと思います」と断じ、不参加は中嶋本人の決断か?と問うと「最終的にはそうでしょうね。僕はそう捉えています」と明かした。前三冠王者の不参加は、リーグ戦全体の盛り上がりに水を差す、あるいは参加ならさらなる注目度は高まったと考えられるが「関係ないでしょ。プロレスファンが求めていたら、もうちょっと(参戦を求める)声が出ていると思う。それが出ていないことを彼は真摯に受け止めないといけない」と断じた。 そして宮原は「不参加男」には目もくれず5年ぶり2度目の春の本場所制覇だけに集中する姿勢を強調した。 「これほどまでに僕よりも下の世代が注目されたことは今までなかったんで逆に面白くなる。言っても僕は35歳。時代を譲る積もりはまったくないですし、素直にたたきつぶして格の違いを見せつけることが僕が今年のチャピオンカーニバルで成すべきことです。新時代をぶっ潰す」 (福留 崇広)
報知新聞社