30歳になる息子が貯金「0円」のようです。たしかに「給料が低い」のが原因だと思います。今の若い世代はこんなに厳しいのでしょうか?
社会人になってから数年が経過して30歳になったものの、実は貯金をするのが難しいと考える人は決して珍しくありません。実際に30歳代の約3割が金融資産をまったく保有しておらず、金融資産を保有していても100万円以下といった人もいる状況です。 また、金融資産が1000万円以上という人の割合は少なく、30歳代で多くの貯金ができるほど金銭的余裕がないことを理解できるでしょう。 本記事では、30歳代で金融資産を保有していない人はどのくらいいるのか、30~34歳の平均給与、学歴別の平均給与について解説します。
30代の約3割が金融資産を保有していない
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」によると、30歳代の単身者の金融資産保有額は平均494万円、中央値75万円です。同調査では、金融資産を保有していない人が全体の32.4%と割合がもっとも高く、保有していても100万円以下の人が18.5%であることも伝えています。 なお、30代で金融資産保有額が1000万円以上と回答した人は全体の13.6%でした。 ■30~34歳男性の平均給与は485万円 国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、30~34歳男性の平均給与は485万円です。25~29歳の平均給与である425万円から60万円アップしています。 さらに平均給与は、年齢を重ねるごとに上昇の傾向です。35~39歳で485万円、40~44歳で549万円、40~44歳で602万円、45~49歳で643万円、50~54歳で684万円となり、ピークは55~59歳の702万円です。 ■学歴にも給与差がある 給与は年齢だけでなく学歴によっても差があります。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、30~34歳男性の平均給与を学歴別にまとめると図表1のとおりです。 【図表1】
※厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」より筆者作成 同じ30~34歳でも、最終学歴が高校と大学院では、約80万円の違いがあります。