復旧へ課題…足りない災害ボランティア、少ない活動時間 能登半島地震から2か月
しかし、その調査に時間と人手がかかり、結果的に、受け入れ可能なボランティアの数も限られてくるというのです。 とはいえ、高齢の住民にとっては、すぐにでも来てほしいボランティア――。 志賀町の依頼者の家を訪ねると、地震から2か月たった今も、家財道具が放置されたままになっていました。 依頼者 「これもダメ。これを出されんさかい。男3人4人で出されんさかい」 家財道具は、家の外にも… 職員 「これも地震で倒れた?」 依頼者 「倒れた。湯飲みやら飾ってたのが、倒れた」 職員 「中のものも出ちゃった?」 依頼者 「そうそう」 また、調査で重要なのが、建物の状態を確認することです。 職員 「“危険だから家から出てね”とは言われてない?」 依頼者 「それは言われてないです」 職員 「わかりました」 建物の状態によっては、ボランティアが入れないと判断し、依頼を断るケースもあるといいます。 志賀町・社会福祉協議会 岡部亮事務局長 「一般ボランティアとして入るには危険である場合には『ごめんなさい、ちょっと今回は入れません』とお答えせざるを得ない時もあります。諸事情を整備できて初めて(ボランティアの)増員になるかと思います」
■ボランティアと被災者ニーズの“マッチング”が課題の1つ
藤井キャスター 「なかなかボランティアの皆さんと、ニーズのマッチングが難しい状況が続いているのですが、いまお伝えした課題のほかに、赤い“危険判定”の紙が貼られている建物が多くあるんですが、その方が避難をしていて、“建物の中の物を出してほしい”というニーズ自体が届かない、という一面もあるということです。 ボランティアの皆さんの気持ちというのをなかなか届けづらい状況、ここを1つの課題として、乗り越えるべきポイントなのではないかと感じました」