青春18きっぷの利用が「連続3日・5日」に!? フルで使うなら「弾丸旅行」するしかない? 本州を縦断する場合でシミュレーション
お得に旅ができると多くの旅行者に親しまれている「青春18きっぷ」。発売の時期を心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。2024年冬季の発売が先日発表されましたが、実は従来と異なる「リニューアル」に落胆の声が多く上がっています。リニューアルされた青春18きっぷは、従来のものと比較してどんな点が異なっているのでしょうか。 本記事では、今季リニューアルの内容やその影響を解説し、それをもとにした連続使用による本州縦断プランのシミュレーション、そして新幹線との料金比較をしていきます。 ▼新幹線で1人で「2席分」の購入はNGなの? 規則を確認
青春18きっぷが冬季も発売! 内容のリニューアルとは?
これまでの青春18きっぷは、5日分または5回分の利用ができ、「連続した日」でなくても、好きな日を選んで使える柔軟なルールが特徴でした。例えば、「1日目に移動、2日目は観光や宿泊、3日目にゆったり帰宅」といった形で、日を空けて利用することが可能となっていたのです。 しかし、今回のリニューアルでは、連続した「3日間」あるいは「5日間」の利用に制限されています。そのため、従来のように青春18きっぷを1日使って移動し、翌日は観光や休息に充て、さらに別の日に再度使用する、といった柔軟な使い方が難しくなっているのです。 仮に3日間の旅行をし、2日目は移動せず旅館でゆっくりするという行程を組んだ場合、今までは移動の1日目と3日目だけが「きっぷの使用日」となっていましたが、今回は連続した3日間が「きっぷの使用日」となるので、移動していない2日目も「きっぷの使用日」としてカウントされることになります。 つまり、新ルールでは連続した「3日間」あるいは「5日間」の期間内で使用しなければならず、その期間を超えたら使用していない日があっても、きっぷは無効になってしまいます。
本州を横断したら? シミュレーションしてみた
では、このリニューアルされた青春18きっぷを使って、青森から山口まで本州を縦断する場合、どのような旅程が可能なのでしょうか。3日間プランと5日間プラン、それぞれでシミュレーションしてみました。 ●3日間プラン 1日目・青森から仙台へ(移動のみで約5~6時間。仙台に宿泊) 2日目・仙台から名古屋(観光時間は短めで移動中心。名古屋に宿泊) 3日目・名古屋から山口へ(終日移動中心) ●5日間プラン 1日目・青森から仙台へ(観光時間を確保しつつ移動。仙台に宿泊) 2日目・仙台から東京へ(観光地をいくつか訪問。東京に宿泊) 3日目・東京から名古屋へ(観光や食事も楽しむ。名古屋に宿泊) 4日目・名古屋から広島へ(観光時間を追加しつつ移動。広島宿泊) 5日目・広島から山口へ(のんびり移動して観光) 5日間プランでは、各地で観光を楽しむ余裕がありますが、3日間プランでは、ひたすら移動が中心となり、観光時間が大幅に制限されます。ゆったり観光を楽しみたい人には、5日間プランが適しているでしょう。しかし、いずれも従来の青春18きっぷを利用していた時と比べると弾丸旅行となっていることは否定できません。