在日米宇宙軍が発足 中ロ念頭に抑止力強化へ
米軍は4日、横田基地(東京都福生市など)で在日米宇宙軍の発足式典を開き、正式に運用を開始した。 宇宙領域で活動を活発化させるロシアや中国を念頭に、自衛隊との連携を深め抑止力向上を図る。 米インド太平洋宇宙軍のマスタリア司令官は発足式で「潜在的な敵国に日米両国が陸海空、そして宇宙領域で防衛する用意があるというメッセージを送ることになる」と意義を強調。宇宙でも集団的抑止力を強化する重要性を訴えた。 在日米軍のジョスト司令官は「宇宙空間の秩序を損なおうとしている国がある」と述べ、一例としてロシアがウクライナにサイバー攻撃を繰り返し、衛星通信を遮断したと指摘。人工衛星による情報収集やミサイル防衛能力の強化など、宇宙空間を利用した取り組みでインド太平洋地域の平和と安定に貢献すると力を込めた。 米宇宙軍はトランプ政権下の2019年に創設された。在日米宇宙軍は10人規模で始動し、宇宙監視システムの運用を担う航空自衛隊の宇宙作戦群との調整などを行う。