「別姓にしたい」事実婚を切り出され、口走った婚約破棄 選択的夫婦別姓の議論、決着願う夫婦
編集後記
「結婚をしたいが、夫婦ともに自分の姓を変えたくない」 そういう希望を持つ人に、法律上の結婚を諦めるか、自分の姓を諦めるかの二者択一を強いるのが現在の民法だと言われている。 事実婚の場合、税金の控除や遺産相続が受けられなかったり、入院や手術の同意ができなかったりするデメリットがある。 憲法が保障する個人の尊厳そのものである氏名よりも、明治時代に制定された旧民法の「家制度」の名残を優先するかのような制度は見直すべきだと思う。 夫婦が同姓にすることも、別姓にすることも選べる制度は、同姓を希望する人の自由を侵害しない。 幸夫さんが率直に語るように、私を含む多くの男性は改姓をしていないために、改姓をする女性の気持ちへの想像力が十分に及ばないだろう。 であるのなら、改姓を強制したくないと私は思う。 由香里さんと幸夫さん夫婦を見ていると、名字を合わせることよりも、対等な夫婦関係・親子関係の構築の方が、家族の一体感につながるのではないかと感じている。
※この記事は、毎日新聞とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。