藤波貴久、21年ぶりに全日本トライアルで勝利。Team HRCの電動バイクRTL ELECTRICでデビューウイン
10月13日、和歌山県の湯浅トライアルパークで開催された全日本トライアル選手権(JTR)第6戦和歌山・湯浅大会で、国際A級スーパー(IAS)に参戦した藤波貴久(Team HRC)が電動トライアルバイクのプロトタイプマシン『RTL ELECTRIC』のデビュー戦で勝利を飾った。 【写真】優勝した藤波貴久(Team HRC)/全日本トライアル第6戦和歌山・湯浅大会 同大会は、ホンダ/HRCのワークスチームであるTeam HRCが電動トライアルバイクのプロトタイプマシン『RTL ELECTRIC』を初めて選手権に投入した。ライダーは元世界チャンピオンで現在はレプソル・ホンダ・チームの監督としてFIMトライアル世界選手権を戦っている藤波だ。彼はRTL ELECTRICのテストライダーも務めているため起用された。 藤波が全日本トライアルに参戦するのは2003年SUGO大会以来、21年ぶり。世界チャンピオンとして参戦するのは初めてだった。ゼッケンは1994年に藤波が全日本トライアルの最高峰クラスに初参戦した際に与えられて、1996年に初めて世界選手権に参戦した時の番号でもある『27』だ。 春に参戦が決まり、新しいマシンで本格的に練習したのは2週間ほどだったというが、藤波は1ラップ目に不利なスタート順をものともせず、序盤セクションから順調なスコアを重ねてトップに立つ。 2ラップ目、藤波は1ラップ目に3連続の5点を含む17点を失った第7~第11セクションを7点でまとめ、スコアは14点。藤波が好スコアを出したことにより2セクションで行われるSS(スペシャルセクション)を前に勝利は確定的となった。 SSではミスもあり2セクションともに5点。しかし順位に変動はなく藤波が勝利。Team HRCとしては新開発の電動マシンのデビュー戦を勝利で飾ることとなり、藤波にとっては21年ぶりの全日本トライアルでの勝利だ。 ■藤波貴久(Team HRC) 「本当に久々の大会参戦で、21年ぶりの全日本選手権でした。勝たなければいけないプレッシャーのなか、短期間できっちり勝てるマシンにしてくれた開発陣のおかげで、大事な、そして歴史的な戦いで勝利できました」 「1ラップ目の後半やSSなどでミスをしてしまい、ライダーの出来としては情けない思いもありますが、まずは勝ててよかったです。次の宮城・SUGO大会まで2週間、さらにマシンを仕上げて再び全力で勝利に向かいます。全日本の舞台で、ファンの皆さんと再会できたこともありがたく、幸せです。皆さんの応援に後押ししてもらって、勝利をつかむことができました。ありがとうございました」 [オートスポーツweb 2024年10月16日]