「つぶすことありきの話をしてますよね?」突然の児童館『廃止案』に利用者から批判の声が噴出 市側は"財政状況"改善のため方針決定 滋賀・彦根市
“代わりの施設”は住宅街から遠く人通りも少ない…
一方で、市は閉館にあたり、別の施設の利用を促しています。児童館「ふれあいの館」は住宅街のすぐそばにありますが、今後はそこから2km以上離れた場所にある、周りを山や田んぼで囲まれた「子どもセンター」を利用してほしいというのです。 子どもセンターは児童館よりも大きな子育て支援施設ですが、児童館周辺の住宅街からは徒歩約40分かかり、最寄りのバス停からも歩いて20分ほどかかります。センター周辺を実際に歩いてみると、周りは民家も街灯もなく、日が暮れると、ひとけもなくなります。 共働き家庭など子どもだけで児童館を利用していた保護者らは、放課後の子どもの居場所がなくなってしまうと嘆きます。 (保護者)「1回、私も自転車で子どもセンターに行ったことがあるんですけど、なかなか遠かったですね。子どもだけってなると心配もありますし、利用はちょっと難しいかなと」 (保護者)「いきなり閉館じゃなくて、何か考える点はあったんじゃないかなという思いはすごくあります」
市側「利用人数の費用対効果とかを考えると…」 住民「廃止を前提とされてますよね?」
市は閉館の方向性を決めたとして、7月末に地元の公民館で地域住民向けに説明会を開きましたが、住民らからは「あまりに急で一方的だ」と批判する声が相次ぎました。 【説明会の音声より】 (参加者)「子育て支援といろいろと言われている中で、わざわざふれあいの館をなくそうという方向に向いていくのか」 (市の担当者)「少子高齢化ということもございまして、利用人数の費用対効果とかを考えますと、機能集約ということとなった」 (参加者)「廃止を前提とされてますよね?」 (参加者)「つぶすことありきの話をしてますよね?おかしくない?おかしいと思いません?」 (子ども)「ふれあいの館をなくしたら、ぼくたちの遊ぶところがなくなって…。なくしてほしくないです」 地域住民や利用者からの不満の声を市はどう捉えているのでしょうか。インタビューを申し込みましたが、市はメールで回答を寄せました。 【彦根市の回答】 「地域のみなさまのご不安やご懸念を理解しておりますが、限られた財源の中で市民サービスを維持するためには、ふれあいの館を含めた施設の統廃合は避けられないと判断しました」