「つぶすことありきの話をしてますよね?」突然の児童館『廃止案』に利用者から批判の声が噴出 市側は"財政状況"改善のため方針決定 滋賀・彦根市
無料で遊べる“子どもたちの居場所”として親しまれてきた滋賀県彦根市の児童館。しかし、この児童館を「今年度末で廃止」するという案が浮上していて、利用者たちは“あまりに急で一方的だ”と困惑しています。 【写真で見る】児童館を閉鎖案が浮上…その理由は?継続した場合のデメリットは?
地域に愛される児童館に“危機”
照りつける太陽の下、シャボン玉に大はしゃぎする子どもたち。滋賀県彦根市にある市立の児童館「ふれあいの館」は体育館や図書館などがあり、主に乳幼児から小学生の子どもたちが無料で遊べる施設です。 (利用者)「おもちゃも多いし、すごくほっこりした場所というか、落ち着ける場所かなと思います」 (利用者)「子どもの成長をすごく見られる場所。大きくなったら新しい遊具で遊べたりとか、いろんな成長を実感できる場所ではあるかなと思います」 開館から約30年、近隣の住民を中心に親しまれていて、昨年度はのべ8700人以上がこの児童館を利用しました。児童館ではボランティアが毎週さまざまなイベントを開いていて、利用者同士の交流の場にもなっています。 (イベントを主催するボランティア)「ちょうどいい規模で、お母さん同士仲良くもなれるし、おしゃべりもできる。子どもさんの成長を一緒に見守りながら利用できる施設で、楽しく遊べるところです」 ところが今、この児童館に危機が訪れているのです。
突然の方針に利用者は困惑「すごく助かっていたのでショック」
9月2日に始まった彦根市議会。そこで浮上しているのが… (彦根市 和田裕行市長)「彦根市『ふれあいの館』の老朽化に伴う維持管理費の増加、および少子化に伴う利用者の減少が今後も継続して見込まれることから、令和6年度末をもって当該施設を廃止する」 児童館を今年度末で廃止、つまり閉館するという議案です。 市によりますと、児童館は年間の管理費として約1500万円がかかるほか、老朽化にともなう修繕費が今後20年間で約2500万円必要だといいます。市は財政状況を改善するため児童館を閉館する方向性を決めたということですが、それが地域住民らに知らされたのは今年7月下旬のこと。突然の方針に、利用者たちは驚きを隠せません。 (利用者)「こないだ知ったところで、青天の霹靂というか、急すぎてびっくりしてます」 (利用者)「よく遊んでいたので、さみしいなという感じです」 (利用者)「便利というか、すごく助かっていたのでショックです」