公設民営バス乗車 スマホ一つで 長野県松本市が決済機能を拡充
長野県松本市は、公設民営バス「ぐるっとまつもと」のキャッシュレス決済機能を拡充し、クレジットカードを設定したスマートフォン(スマホ)でも決済ができるようにする。これまでもクレジットカードを直接、車内の読み取り機にかざす決済は可能だったが、より利便性を高めた。8月末までのキャッシュレスの利用率は8・3%と低迷しており、機能の拡充で利用者の底上げを図る。 全路線バスの読み取り機を順次更新していて、11月1日から全78台で使用可能となる。更新に伴い、降車時の読み取り速度が従来の2秒近くから1秒以内に短くなる。 スマホにインストールしたウォレットアプリにクレジットカードを登録し、アプリを起動後、乗車と降車の際に読み取り機にかざすと決済できる。タッチ決済が可能なリップルマーク付きのカードのみ登録できる。 市は昨年11月から、アルピコ交通が運行する公設民営バスで「ペイペイ」や「d払い」といった決済サービスに対応したスマホアプリ「チケットQR」を本格運用し、2月からタッチ決済に対応したクレジットカードのキャッシュレス決済を導入した。 利用の内訳はチケットQRの87・6%に対し、クレジットカードは12・4%。ただ、外国人観光客はクレジットカードの利用率が高い傾向にある。市交通ネットワーク課の高頭康博課長は「インバウンドの需要は高いとみている。着実に利用率を上げていきたい」と話している。
市民タイムス