70歳代「貯蓄2000万円以上」の割合は?終わり見えぬ物価高、早くから老後の備えを
今できることから少しずつ老後の備えを
今回は、シニア世代の貯蓄額や年金について確認していきましたが、平均であり実際は世帯によって異なります。 また、年金受給額も少子高齢化の影響によって今後減少する可能性があるので、ご自身の状況にあわせた備えを早くから行いたいところです。 老後資金の備えとしては公的年金の加入状況や将来の受給予定額をねんきんネットやねんきん定期便で確認したり、また定期的に預貯金などで積み立てていくことも大切でしょう。 ただ貯蓄をしたくとも、昨今の長引く物価高の中では「貯蓄にまわすお金が減った」「貯蓄まで手が回らない」という方もいると思います。 1年が終わるこの時期だからこそ、一度家計を見直して無駄な出費はないか、削れる固定費はないか考えてみるといいでしょう。その上で毎月一定額の預貯金を検討しましょう。 また、資産運用を取り入れて老後資金を準備するのも一つの手段です。 運用はリスクが伴いますが、今年は新NISA制度もはじまり、以前に比べて長期的な資産形成がしやすくなりました。 これを機に老後について情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。
【ご参考】70歳代・二人以上世帯の貯蓄額(金融資産保有世帯のみ)
・100万円未満:7.0% ・100~200万円未満:6.3% ・200~300万円未満:5.4% ・300~400万円未満:5.8% ・400~500万円未満:3.1% ・500~700万円未満:7.7% ・700~1000万円未満:7.2% ・1000~1500万円未満:12.7% ・1500~2000万円未満:8.2% ・2000~3000万円未満:9.1% ・3000万円以上:24.3% <貯蓄額平均と中央値> ・平均:2188万円 ・中央値:1100万円
参考資料
・帝国データバンク「来年の値上げ、3 千品目突破 今年を上回るペース」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」 ・厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」 ・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・内閣府「生活設計と年金に関する世論調査(令和5年11月調査)」
堀江 啓介