ホワイトハウス、うっかりミスか 日鉄買収巡る発表文に謎の中国企業
日本製鉄によるUSスチールの買収計画に対し、バイデン米大統領が禁止命令を出したことを伝えるホワイトハウスの報道発表文に、無関係の中国系企業の名称が表記されていた。担当者のうっかりミスとみられるが、いったい何と取り違えたのか。 【写真】USスチールCEO「日本を侮辱」 買収阻まれた日鉄、展望は 誤記があった発表文は、3日朝に報道関係者らに電子メールで一斉送信された。表題は「マインワン・クラウド・コンピューティング・インベストメントによる特定の不動産取得に関する命令」となっていた。 表題に続く本文は、日鉄によるUSスチールの買収には国家安全保障上の懸念があるとして、バイデン氏が禁止を命じたという内容だった。表題だけがまったく無関係のものだった。 この表題は、ホワイトハウスが2024年5月に発出した発表文と同じものだった。マインワン社は中国系の暗号資産(仮想通貨)企業で、当時、米ワイオミング州の土地を取得していた。だが、この土地が米空軍施設の近くにあったことから、安保上の問題が持ち上がった。発表文は、バイデン氏が土地の取得の禁止を同社に命じたことを知らせるものだった。
朝日新聞社