JERAが再エネ規模6倍目標、「兆円」規模の投資-IPOも視野
可児会長は新たな株主を迎えようとする前にJERA全体の成長戦略を示す必要があると述べ、5月にも具体的な内容を公表する考えを明らかにした。現在、詰めの作業が続いている。
また、再エネ事業の拡大に向け英国で設立していた専門組織「JERA Green」をこのたび、「JERA NEX(ネックス)」に社名変更した。可児会長によると、再エネ導入で先行する欧州には洋上風力などの専門人材が豊富なことから、グローバルに展開する事業の「ハブ(中核)」としていく考えだ。
導入拡大が期待される洋上風力を巡っては、金利上昇やインフレに伴うコスト上昇などで逆風が吹いており、計画見直しの動きが相次いでいる。可児会長は、先行き不透明な中で事業を拡大していくのは、二酸化炭素の排出量ネットゼロという名の「緑の牧草地」を目指して「未知の暗いジャングル」に入っていくようなものだと話す。
投資の健全性を維持しながらネットゼロを目指していくのは、「危険な冒険だ。だから一人ではやらない」と可児会長は述べ、他社との協業が成功のカギを握ることになるとの見方を示した。
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Tsuyoshi Inajima, Shoko Oda