阪神・佐藤輝 岡田超え球団史上初の新人から4年連続50打点 初回、森下と三塁打共演の先制打
「広島1-3阪神」(23日、マツダスタジアム) 猛虎史にまたひとつ、阪神・佐藤輝がその名を刻んだ。初回の中越え先制三塁打に続き、五回には中押しの右翼線適時二塁打で、3年連続で並んでいた岡田彰布を超えて球団史上初となる新人から4年連続50打点に到達。「先制点という意味で大きかったと思います。追加点、取れて良かったです」。4番として仕事を果たし、勝利につながった2打点を誇った。 【写真】岡田監督もニヤリの三塁打攻勢 森下も走る、走る! 初回2死から、森下の三塁打によるチャンスメークを受けての打席。先発左腕・玉村とは今季初対戦だったが、試合前時点で5打数4安打の対戦打率・800と抜群の相性で、「ミーティングもしっかりしてるので、考えをまとめていきました」と準備は整っていた。 初球の直球にバットを一閃(いっせん)。高々と舞い上がった打球は、追い風にも乗った。バックスクリーンに向かって伸びて、中堅フェンス最上部に直撃。「今日のに関しては、ちょっと風にも助けられたと思います」と振り返った一撃で三塁を陥れ、主導権を握る先取点をたたき出した。 五回2死二塁でも打棒を光らせた。フルカウントから再び直球を捉えると、鋭い当たりを右翼線に運んで、3点目をスコアボードに刻む適時二塁打。ベース上でカモメダンスを決めた後、力強く両手を打ち鳴らした。 アイブラック兄弟による“三塁打共演”で生み出した先制点だった。日頃からかわいがっている森下は、広島遠征では矢野前監督に紹介してもらってお気に入りになったという焼き肉屋に連れて行ったこともある。食事の席では野球以外の話題が多いが、「アイツは少年みたいな感じなので、何でも聞いてくる」と後輩から質問攻めを受けつつ、絆を強める。 3、4番の連打で流れをつかんだ首位・広島との3連戦初戦。「最高の結果じゃないですか」と白星をかみしめた。「みんなで打って、点取りたいなと思います」。負けられない戦いが続くが、勝負強いバッティングでアレンパへの希望をつないでいく。