米ハイテク大型株上昇は行き過ぎ、欧州株「かなり割安」-カーライル
(ブルームバーグ): 米ハイテク大型株上昇は行き過ぎの様相を呈しており、低調な欧州株の魅力が高まっていると、米カーライル・グループのジェイソン・トーマス氏はみている。
グローバルリサーチ・投資戦略部門責任者のトーマス氏は7日、ブルームバーグ・サーベイランスとのインタビューで、向こう数カ月以内にユーロとドルはパリティー(等価)になる可能性があり、ドルで資金を投じる投資家には為替の面で追い風が吹くだろうと語った。欧州株が既に「かなり割安」な水準にあることにも言及。米国資産よりも40%割安だと指摘し、「これは投資家にとって多大なリスク補償になる」とした。
トーマス氏の立場は主流ではない。欧州の回復予測はなお不確実性がある一方、米ハイテク株のパフォーマンスは際立っている。2024年までの10年間にS&P500種株価指数が186%上昇したのに対し、ストックス欧州600指数は48%上昇にとどまった。
ただユーロは先週、1年ぶりの安値となる1ユーロ=1.0226ドルを付けた。ブルームバーグの為替レート予測モデルでは、1ドルを割り込むリスクが上昇していることが示された。
米ハイテク企業については、人工知能(AI)インフラやデータセンターへの巨額投資が奏功するか確認する必要があると述べた。こうした投資の波は、エヌビディアの株価を過去1年間にほぼ3倍に押し上げた。
「これら企業のバリュエーションは、資本に対するリターンが25-30%のレンジになることを示唆している。われわれはその証拠を見たい」と述べた。
原題:Carlyle Cautious on Big Tech, Likes ‘Exceptionally Cheap’ Europe(抜粋)
--取材協力:Jonathan Ferro、Annmarie Hordern.
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Lisa Abramowicz