「若い頃に置き忘れた人生を取り戻したかった」 相川七瀬さん、40代で見つけた「ロック以外の新しい人生の軸」
■60代の自分を見据えて、今、歌うべきもの ――大きな方向転換ですね。 ロックな自分も変わらずありつつ、もう一本の軸ができたというか。私が年齢と経験を重ねながらも歌い続けていくためにも必然の変化だったのだろうと、今は思います。実際、このアルバムがあったからこそ、全国の神社で歌わせていただく、機会もいただけているんだろうなと思いますし。 昨年にリリースした「中今」というアルバムも、続編のような作品です。パンデミックや、ウクライナのこと、世界がどんどん変わっていく中で、自分が今感じていることを歌にして残しておく必要性があると強く思いました。
そうしないと、私はきっとこの先の人生でも迷ってしまう。60代の自分を見据えて、今、歌うべきだと感じたことを歌いました。そんなふうに考えられるようになったのも、神道に出会ったから、本気で学び直したからだと思います。 (後編に続く)
芳麗 :文筆家、インタビュアー