水戸のコーヒーショップが焙煎士日本一に 来年4月に世界大会にも
自家焙煎(ばいせん)コーヒーを提供する「MOOD coffee&espresso(ムード コーヒーアンドエスプレッソ)」(水戸市南町)の店主・大貫健晴さんが、11月23日~25日に開催された焙煎士の日本一を決める「ジャパン コーヒー ロースティング チャンピオンシップ(JCRC) 2024 決勝大会」で優勝した。(水戸経済新聞) 【写真】「通ってくれるお客さんとの関係性を大事にしたい」と話す大貫さん 同大会は「日本スペシャルティーコーヒー協会」(東京都港区赤坂)が2012年から主催し、今年は奈良県の焙煎機器代理店「大一電化社」(天理市田部町)で開催。参加者84人のうち予選を勝ち抜いた上位6名が決勝大会に臨んだ。同大会は3日間をかけて行われ、初日は課題となるコーヒー豆の提示を受けての試作と焙煎計画書の提出、2日目に本番の焙煎、3日目に審査が行われ、コーヒーの風味や焙煎計画書の再現度などが評価される。大貫さんは今回が初出場で、「焙煎士としての自分の現在地を知りたくて参加した。結果については運が良かったところも大いにあるが、地方都市の小さいお店でもやれるところを見せることができたたのでは」と話す。 大貫さんはひたちなか市出身。「都内のカフェでのアルバイトがコーヒーと出合ったきっかけ」といい、「豆の種類や生産国、淹れる過程のいろんな要素で味わいがさまざまに変化するのを面白いと思った」と大貫さん。以降、都内のコーヒーショップでバリスタとして働き、同じバリスタの妻・妃呂巳さんと2021年に水戸に移住、同店を開業した。大貫さんは同店で焙煎するコーヒーについて、「中いり、中浅いりで豆の甘さと香り、少しの香ばしさがあるのが特徴」と話す。店名については「『MOOD』は直訳で『雰囲気』。コーヒーを含め店の雰囲気全体を味わってもらえたら」と話す。「コーヒーは日常になじみ、コミュニケーションのツールになる。お客さんとの関係性を大事にしていきたい」とも。 世界大会は来年4月、アメリカ・ヒューストンで開かれ、大貫さんが日本代表として出場する。「変わらず自分の現在地を確かめられたら。いただいたチャンスに感謝して、やれることをやりたい」と大貫さん。「出場に際して資金面の課題もあり、店でコーヒー豆を買ってもらえると励みになる。小さい店からの挑戦を応援してもらえるとうれしい」とも。
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