【時系列でわかる⑥】6日更新 イスラエル軍「ガザを北と南に分断」と宣言 市街戦本格化へ
10月7日、中東パレスチナ自治区のイスラム組織「ハマス」が、イスラエルに向けてロケット弾などによる激しい攻撃を開始。イスラエル側も反撃し、武力衝突が激化しています。 イスラエル軍の報道官は11月5日、ガザ市南部の部隊が海岸線に到達し、戦線を維持していると明らかにしました。その上で「いまガザは北と南がある」と述べ、分断したと主張しています。また、前日に引き続き、攻撃を数時間停止して住民に避難経路を設けると発表しました。市街戦が本格化するのを前に、人道的な配慮を示す狙いがあるとみられます。 一方、ハマスは、戦闘員がイスラエルの軍用車両を至近距離から攻撃する映像などを公開し、徹底抗戦の構えを崩していません。また、ハマスの支配下にあるガザ保健当局は、イスラエル軍が中部のマガジ難民キャンプを空爆し、少なくとも47人が死亡したと主張しています。 武力衝突をめぐる動きを、時系列でまとめます。
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■10月31日 イスラエル軍、ガザ地区の難民キャンプに空爆 50人以上死亡か
イスラエル軍は31日、パレスチナ自治区ガザ地区にある難民キャンプを空爆しました。多数の民間人が犠牲になっていて少なくとも50人以上が死亡したとみられます。 空爆が行われたのはガザ地区で最大とされるジャバリア難民キャンプです。地面には巨大なクレーターができ、衝撃の大きさを物語っています。 この空爆で多くの民間人が犠牲になっていて少なくとも50人以上が死亡し、150人がケガをしたということです。病院の敷地内には多くの遺体が並べられていました。 AP通信によりますと、イスラエル軍の報道官は、難民キャンプへの空爆を認めた上で、難民キャンプの住宅の下にあるハマスの拠点を攻撃し、司令官を殺害したと主張しました。 こうした中、イスラエル軍は31日、ガザ地区内に集結する戦車部隊の映像とともに、司令官が激励する音声メッセージを新たに公開しました。 ◯イスラエル軍司令官の音声メッセージ 「私たちは路地でもトンネルでも必要とされる場所ならどこでも戦う」 軍事作戦を拡大させているイスラエル軍の地上部隊はガザ市の住宅地に入りハマス側との交戦が続いている模様です。双方の死者数は9900人に上るなか、市街戦となれば、さらに多くの住民が巻き添えになる恐れがあります。 一方でハマス側は31日、数日以内に外国人の人質の一部を解放するとのメッセージを公開しましたが、詳細は明らかにしていません。