日本生命が営業職員を6%賃上げへ…3年連続の大幅アップで「やりがい感じ、より働くサイクル」
日本生命保険は2025年度、営業職員約4万8000人を対象に平均6%の賃上げを行う。日本生命は23、24年度にそれぞれ平均7%の賃上げを実施しており、3年連続で高水準の引き上げを目指して労働組合と協議する。 【グラフ】実質年数には世代格差がある
清水博社長は読売新聞のインタビューで「日本生命でやりがいを感じ、より働くというサイクルを作るための重要な要素は賃上げだ」と語った。25年度は人件費を約100億円積み増して賃上げに対応する。約2万人の内勤職員の賃上げについても「前向きに検討していく」と述べた。
内勤職員は、人事制度も約40年ぶりに見直す方針だ。海外勤務や全国転勤がある「総合職」、勤務地限定の「エリア総合職」、本社や支社の事務を担う「エリア業務職」を「総合基幹職」に統合。昇給や昇進のスピードも統一する。清水氏は、「女性の活躍推進にもつながり、能力や意欲のある社員の仕事の幅を広げるきっかけになる」と狙いを語る。
日本生命は24年、介護事業などを手がけるニチイホールディングスを買収して非保険領域を強化したほか、課題だった海外買収も進めている。清水氏は、「事業領域の拡大に向けた前進があった。今後も新たな事業領域を広げる」と強調した。