阪神・村上 来季も任せろ“岡本封じ”&“東京D無双”!「負けられない相手」V奪回へ自覚十分
阪神の村上頌樹投手(26)と近本光司外野手(30)が28日、兵庫県淡路市の淡路佐野運動公園で、約1500人のファンが見守る中、自主トレを公開した。今季まで2年連続で先発ローテーションに定着している村上は、「巨人・岡本キラー」と「東京ドーム無双」の来季継続へ意気込んだ。 故郷・淡路島で年の瀬を迎えた村上が、来季も“岡本封じ”継続に意欲を示した。 「岡本さんを抑えるのも大事ですけど、その前に走者を出すとしんどい。その前をしっかり意識して抑えられれば、岡本さんともいい対戦ができるんじゃないかなと思います」 右腕にとって岡本は智弁学園の2学年先輩に当たり、「すごい打者」と誰よりもその怖さを知る存在。だから敬意を表して「いい対戦」という控えめな表現を用いたが、成績を見ると圧倒している。通算成績7打数無安打、被打率・000。永遠のライバル球団に奪われた優勝ペナントを取り返すため、その主砲を来季も沈黙させる心づもりだ。 「抑えられていたということで、いいイメージはあります」 相手主砲だけではない。巨人の本拠地・東京ドームとの相性も抜群だ。「今年は(敵地登板が)なかったので…」と苦笑いしたが、リーグ優勝、日本一に輝いた23年は2試合1勝0敗、計13投球回で自責0を誇った。つまり目下、防御率0・00を継続中だ。 「岡本キラー」と「東京ドーム無双」を継続するため、来季テーマには“脱力投法”を掲げる。7勝11敗と黒星先行に終わった今季は最大の武器である直球が精彩を欠いた。その原因を「いい球を投げようとしすぎて上の力で力んで投げていた部分があった」と分析し「力まないように軽い感じで投げられるように」と改善を期す。この日、約45分間にわたって入念に行ったキャッチボールでも脱力感を確認しながら投球。「7~8割くらいで投げて、いい真っすぐが行けば。そこを注意して投げています」と、うなずいた。 目標に掲げるV奪回には、直接対決の勝利が最大の近道となる。そのキーマンとなるべき条件を満たす右腕も「巨人に勝てば優勝が近づいてくると思うので負けられない相手」と自覚十分。もちろん、その自信も十分だ。 (松本 航亮) ○…この日の近本、村上の自主トレは一般にも公開され、集まった約1500人もの虎党から熱視線が送られた。室内練習場で体を動かす姿など一挙手一投足に注目が集まり、ファンの近くを通った際には防球ネット越しに声援の声が飛び交った。公開自主トレ終盤には両選手が、見学に訪れた子供たちと一緒に体を動かすファンサービスの時間も設けられた。近本は「淡路のために貢献できることはないかなと思っていた。子供たちと触れ合いながら交流できたことが僕自身、とてもうれしかった」と目を細めた。