桑木志帆が資生堂レディスで涙の初優勝! 「去年の忘れ物を取りに来られて本当によかったです」
女子ゴルフの今季国内ツアー第18戦、資生堂レディス最終日が6月30日、横浜市の戸塚カントリー倶楽部西コースで行われ、1打差2位から出た21歳の桑木志帆が4バーディ、1ボギーの69で回り、通算11アンダーで待望の初優勝を果たした。単独首位から通算3勝目を目指した堀琴音は通算9アンダー2位に終わった。 女子プロたちがドレス姿を披露【26人の画像あり】
「去年の忘れものを取りに来られてよかった」(桑木)
涙の初優勝だった。 桑木は最終18番で50センチのウィニングパットを沈めると、パターを持った左手と右手を突き上げて、2度万歳。最初は満面に笑みをたたえた。ギャラリーから大きな拍手を浴び、周りから祝福の言葉をかけてもらうと、次第に感極まって両手で顔をおおって涙を流した。 コースとギャラリーに一礼し、グリーンサイドで待っていた同期の岩井明愛・千怜姉妹、続けて初優勝を争った仲良しの佐久間朱莉と抱擁すると、もうこらえ切れず、顔をくしゃくしゃにして泣いた。 雨の中で赤いブレザーに身を包んだ優勝スピーチで、思いの丈を言葉にした。 「今、頭の中が真っ白ですが、まずは去年の忘れ物を取りに来たということで、取りに来られて本当によかったです」
ちょうど1年前の今大会最終日は、喜びの涙ではなく、悔し涙を流していた。通算10アンダーでトップに並んだ櫻井心那とプレーオフになり、惜しくも初優勝を逃した。気丈に拍手と抱擁で勝者を讃えるフェアな姿はSNSなどで話題になったが、初優勝への思いは一層強くなった。そのとき失った優勝という「忘れ物」をこの日、自分の力で取り戻した。 「すごい去年悔しかったので、今年は優勝したいと思っていました。でも、あまり意気込みすぎてもあれだなと思っていたけど、初日にいいプレーができたので、全力で前を向いて頑張るだけだと思いました」
「最後は動揺なく寄せられました」(桑木)
最後の最後まで集中を切らさなかった。1打リードで迎えた最終18番は第2打をグリーン左のラフに外したが、落ち着いてアプローチを打ち、ピンそばに寄せた。 「最後は練習のときに左へ外しても寄せられると思っていたので、動揺なく寄せられました。今日はガツガツいかなくても、安全にいって、パターで決めればいいかくらいの気持ちでプレーしました」