2024年版 世界で注目されるプラグインハイブリッドSUV 10選 走りと機能性に富んだPHEV
電動化に向けた最適解? 注目のハイブリッドSUV
走行性能、快適性、使い勝手の良さなど、さまざまな観点から特に優れたPHEV(プラグインハイブリッド)のSUVを10台紹介する。 【写真】日本のPHEVも負けていないぞ! 世界で売れる電動SUV【トヨタRAV4 PHVと三菱アウトランダーPHEVを写真で見る】 (57枚) PHEVは、内燃エンジン車とバッテリーEVの特徴を併せ持った存在で、エンジン、モーター、駆動用バッテリーを搭載している。電気の力だけで比較的長い距離を走れるほか、充電器でバッテリーを充電できる。万一、バッテリー残量が減ってもエンジンで走り続けることが可能だ。 車両重量や販売価格といった課題はあるものの、環境規制が厳しい地域における1つの「最適解」と見る向きもある。国や地域によっては税制優遇や補助金を受けられるため、多少価格が高くても売れている。 特に電動化が叫ばれる欧州市場では、排気ガスを出さないゼロ・エミッション走行とエンジンの安心感(航続距離の不安を解消できる)から、新車販売でも大きな比率を占める。自動車メーカーもかなり力を入れており、小型車から大型高級車まで多くのモデルにPHEV仕様が用意されている。 今回は、数多くのPHEVがしのぎを削る欧州市場から、特に注目すべきSUVモデルを10台取り上げたい。
1. メルセデス・ベンツGLC 300e
長所:電気のみの航続距離が長い、充実した車載技術、高級感あふれるインテリア 短所:重さを感じる走り、高価 電気のみで走れる航続距離をハイブリッドSUVで求めるなら、メルセデス・ベンツGLC 300eがイチオシだ。31.2kWhという非常に大きな駆動用バッテリーを搭載し、欧州WLTPサイクルで130kmの電気航続距離を謳っている。この点において、今回紹介する10台の中でもずば抜けている。 オプション装備を付けなくても非常に高価なのがネックだが、メルセデス・ベンツらしく、車載のマルチメディア・システムや高級感あふれるインテリアデザインなど、優れた点も多い。 パワートレインは、2.0L 4気筒ターボガソリンと、出力136psの電気モーターを組み合わせる。ただし、車重は2.3トン近くあり、ダイナミックな走りは期待できない。凹凸の激しい郊外の道路では縦方向のボディコントロールに少々苦戦している。しかし、乗り心地はスムーズかつ静かであり、大容量バッテリーに見合った電気の力強さがある。