一粒1,000円「ミガキイチゴ」が大人気!株式会社GRA代表取締役 岩佐大輝が見据えるアグリテックの可能性
笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。10月19日(土)の放送は、株式会社GRAの代表取締役CEO岩佐大輝(いわさ・ひろき)さんをゲストに迎えて、お届けしました。
岩佐さんは、1977年生まれ宮城県出身。2002年、大学在学中にIT起業し、その後、2011年の東日本大震災で壊滅的な被害を受けた故郷・宮城県山元町の復興を目的にGRAを設立。著書に「99%の絶望の中に『1%のチャンス』は実る」(ダイヤモンド社)、「絶対にギブアップしたくない人のための成功する農業」(朝日新聞出版)などがあります。
◆故郷を復興させるために“Uターン”
はじめにGRAの事業内容を伺うと、岩佐さんは「イチゴの研究開発から販売までをおこなう“イチゴ専門カンパニー”です。主にデジタルを使って“勘と経験が問われる職人技”を若い人でも再現可能にする事業をおこなっていたり、実際にイチゴを作って『ミガキイチゴ』というブランドで売っています。ほかにも、東京都を中心に全国13店舗あるイチゴスイーツ専門店『ICHIBIKO』を経営しており、そこにイチゴを出荷しています」と紹介。 岩佐さんは、東日本大震災を機に地元の宮城県山元町にUターンし、壊滅の危機にあった名産品・イチゴの復活を目指して活動を始めました。「当時は、とにかく“勘と経験と匠の技”の世界がイチゴ作りを支配していて……。そこで、私が(IT分野で)専門だった“IoT(モノをインターネットとつなぐ技術)”を活かせられれば、生産性がもっとあがるのではないかと着想して、いわゆるアグリテック(先端技術を活用した農業)の分野に投資を進めていきました」と振り返ります。 ここで、笹川がGRA設立した当時と現在の環境の変化について伺うと、「まずは、日本に“IT農業”というマーケットを作ることができたのは非常に良かったなと思っています。私以外にも起業家がどんどん出てきており、農業にテクノロジーを取り入れようとしているので、恐らく“農業のDX”というのは、今後もさらに進んでいくだろうとポジティブに捉えています」と言及。 さらに、GRAを設立してから地元・山元町の転入者が右肩上がりだそうで、「いわゆる“人口の社会増”が起きたことで、地域の活性化を農業とITで実現できた、という意味では手応えをすごく感じています」と力を込めます。