幹事長時代には50億円の政策活動費も　使い道の説明渋る岸田総理

使い道の公表義務が無い政策活動費

　二階氏については、政策活動費の使途についても疑惑が出ています。 　政策活動費は党から個々の議員に配られるお金のことで、使い道を公表する義務がなく課税もされないため、問題視されています。 　二階氏は自民党幹事長を務めた2016年からの5年間で政策活動費を約50億円受け取っていました。

受け取っていた政策活動費は50億円　本当に使い切ったのか？

　この50億円を使い切っていなかったとすれば、その残りの金額は課税対象になります。 　この点を立憲民主党の井坂信彦議員が5日の予算委で尋ねたところ、岸田総理は「確認するまでもなく、適切に使用されているものと認識している」と回答。二階氏に尋ねる姿勢すら見せませんでした。 　また、政策活動費の使い道を公開すべきと質問された総理は「『関係先個人のプライバシー』や『企業団体の営業秘密の侵害』に当たる。党の戦略が他の政治勢力や諸外国に明らかになるなど不都合が生じる」として、公開に後ろ向きな姿勢を示しました。

（金子恵美さん） 　---「特定の政党や議員を応援することが企業経営に影響する可能性もあり、個人や企業への配慮は確かに必要。だが、政治資金は使途が明らかにならない限りは、国民の理解は得られないだろうと思います。官房機密費も含め、全て公開できないという考えは見直さないといけないのではと私も思います」

　立憲民主党など野党4党は、不記載の責任が大きいとされる安倍派幹部や二階元幹事長について、政治倫理審査会の開催を要求しています。 　ただし、本人が出席するかは見通せておらず、政治改革に向けた具体的な動きは、なかなか見られません。 　（2024年2月14日　newsおかえりで放送）

金子恵美さん

【金子 恵美】 　元衆議院議員 現在はコメンテーターとして活躍 　早稲田大出身　2022年ベストマザー賞受賞