「集中して指すことができた」藤井聡太七冠、523日ぶりのタイトル戦予選勝利で八冠返り咲き挑戦あと3勝…叡王戦本戦トーナメント1回戦
将棋の藤井聡太七冠(22)=竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖=が八冠返り咲き挑戦を狙う叡王戦本戦トーナメント1回戦が8日、東京・将棋会館で指され、先手の藤井が増田康宏八段(27)に勝利し、2回戦に進出した。藤井にとって、25年初対局、7日から公式戦が指されている新将棋会館でのデビュー戦を白星で飾った。 勝利始めに藤井は「久しぶりの公式戦でしたが、一局を通して、集中して指すことができた」としっかりと手応えを感じていた。 24年6月、同い年の伊藤匠七段に叡王位を奪取され、七冠に陥落した藤井。23年8月4日に行われた第71期王座戦挑戦者決定戦以来523日ぶりのタイトル戦予選となった。対局前はやや緊張した面持ちできょろきょろと周囲を見回し、肩の力を抜くしぐさを見せた後、初手を指した。 戦型は角換わりに。中盤で増田が切り合いに踏み込んだが、藤井が飛車を回ってうまく対応。「全体として判断に悩む局面が多かった」としながらも勝勢を築いた。 八冠返り咲きを狙う今シリーズ。伊藤叡王への挑戦まであと3勝に。その間にも12日から王将戦七番勝負が開幕する。「まだ挑戦を意識するような段階じゃないかなとは思っているので、また一局一局頑張っていきたいと思います」と次戦を見据えた。(瀬戸 花音)
報知新聞社