「ひらがな」が苦手な6歳の息子へ、母が作る〝オリジナル豆本〟が話題 口の形もイラストで表現
「あいうえお」を覚える気配のない6歳の長男のために、イラストレーターの母親がオリジナルの豆本を作りました。描かれているのは、長男が好きな電車・知っている生き物の絵です。発音するときの口の形も添えられていて、SNSで注目を集めています。 【画像】母が作ったオリジナルの「あいうえお」豆本 口の形がわかりやすい
「完成度がすごい」
オリジナルの豆本を作ってX(旧Twitter)に投稿したのは、SNSなどでエッセイマンガを描いている志士ノまるさん(@shishishishimr)です。 保育園年長の長男りっくん(6)には、自閉スペクトラム症と軽度の知的障がいがあります。 来春に就学を控えていますが「あいうえお」にあまり関心を持っていなかったそうです。好きな電車や生き物などの絵を通して知ってもらおうと、「あいうえお」の本を作ったといいます。 「急いで覚えなきゃいけないという気持ちはありませんでしたが、知っているもので覚えられたらいいなと思いました」 10月上旬にXに投稿すると、「完成度がすごい」「マネしたい」といったコメントが寄せられ、10万回以上表示されました。
口の動きをイラストで見せる
「あ」のページに描かれているのはJR九州の特急「あそぼーい!」と「あいす」。「け」は「けいきゅう(京急電鉄)」。「た」は「たまものれーる(多摩モノレール)」。電車のイラストが多く盛り込まれています。 りっくんはベビーカーに乗っている頃から電車が大好きで、駅で2時間ほど電車を見て過ごすこともあったそうです。 電車が描かれた市販のひらがなの絵本も買って読みましたが、知らない電車だと頭に入ってこないようでした。「息子が絶対に知っている電車とものだけで作るほうがいいと思い立ちました」 りっくんは保育園に通いながら、週2日発達支援機関にも通っています。「う」と「お」の発音が苦手なため、それぞれのページには口の動きを描いたイラストも載せました。 豆本の大きさは、縦が約5センチで横が約4センチ。子どもの手のひらに収まるサイズです。持ち運びできて、電車に乗りながら読めるようにしたといいます。 豆本を見たりっくんは、「『あ』は『あそぼーい』の『あ』」などと口に出してくれましたが、口の動きのイラストにはあまり関心を示さなかったそうです。志士ノまるさんは、「小学校に入るまでに覚えてくれたらいいなと思います」と話しています。