また一つ”夢のアリーナ”完成 船橋の「ららアリーナ」から見る思惑と期待
日本各地でエンターテインメント性を備えた”夢のアリーナ”が建てられている。また一つ、新たなアリーナが千葉県に完成した。船橋市で建設が進められていた「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ東京ベイ)」が竣工し、5月28日に完成お披露目会見や内覧会が行われた。JR南船橋駅から約500メートル、徒歩5、6分ほどの好立地で、JRの高架を挟んだ反対側には巨大ショッピングモール「ららぽーとTOKYO-BAY」がある。メインアリーナとサブアリーナで構成されている同アリーナは、敷地面積2万平方メートル、延べ床面積3万1000平方メートル、メインアリーナは地上4階建てで収容者数1万人という、大規模多目的アリーナだ。バスケBリーグ・千葉ジェッツが、今秋からホームコートとして試合を開催していく。この大型アリーナの建設に当たってタッグを組んだのが、大手ディベロッパーの「三井不動産」と千葉ジェッツのオーナー会社であるIT大手の「MIXI」だ。千葉ジェッツを含む3者それぞれの思惑が一致したことで、大型プロジェクトが進んで完成にまでたどり着いた。
JR南船橋駅から徒歩圏内にできた巨大アリーナ
JR南船橋駅から5、6分ほど歩いた場所に白い巨大なアリーナが現れる。船の航跡とジェット気流をイメージしたというメッシュ状のアルミパネルで外装飾された曲線美のある外装となっている。アリーナとJR高架を挟んだ反対側には、大規模ショッピングモール「ららぽーとTOKYO-BAY」がある。 お披露目記者会見が行われたサブアリーナには、経済担当やバスケ担当の記者やライターが集まったこともあって、記者会見場には100人を超えるメディアや関係者で埋まり、関心の高さが伺えた。 三井不動産の若林瑞穂常務執行役員は、会見で力をこめた。 「ららアリーナ東京ベイはまさにスポーツエンターテイメントを活かし、街づくりの中核を担う事業。コロナ禍を経てスポーツをはじめとするリアルの価値の強さが再認識されたが、世の中のデジタル化が進めば進むほど、人々はデジタルでは得られない感動体験がある五感で感じるリアル体験により高い付加価値を生み出していく時代となっていく」 一方、MIXI木村弘毅社長も決意を新たにしていた。 「千葉ジェッツ専用ホームアリーナ建設はチームのさらなる成長と地域社会への貢献に向けた大きな一歩。この専用ホームアリーナを通じてソフトとハードの融合による新しい体験を創出し、より豊かなコミュニケーションを創造することを目指す。アリーナを地域交流の場として活用して、スポーツを通じた地域社会を活性させる取り組みも積極的に行っていきます」 会見後にはメインアリーナを内覧したが、特に一番ワクワクさせられたのは3階に設置されたVIPルーム。部屋の内装であったり、バルコニーから見えるコート全体の景観など、ラグジュアリーな雰囲気を味わえる作りになっていた。 アリーナお披露目イベントに登場した千葉ジェッツの日本代表・金近廉は「ロッカールームがNBAっぽい」と、この場所がホームアリーナとなる新シーズンを楽しみにしていた。