apr LC500h GTが待望の初ポールポジション。雨のなか小高一斗が最速タイム【スーパーGT第8戦GT300予選レポート】
11月2日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで2024スーパーGT第8戦『MOTEGI GT 300km RACE』の公式予選が行われ、GT300クラスは31号車apr LC500h GT(小高一斗/中村仁)がLC500h投入以来初となる待望のポールポジションを獲得している。 【写真】GT300クラスポールポジションを喜ぶ金曽裕人監督/中村仁/小高一斗(apr LC500h GT) 朝から悪天候に見舞われたもてぎでのスーパーGT第8戦。午前中の公式練習は時折強く降る雨の影響でコースアウトやスピンが続出し赤旗6回、最後はコンディションの改善が見込めないためGT300の専有走行半ばでセッション終了になるという波乱含みのスタートになった。 午後も雨が降り続いたが、予選開始時刻となる14時時点ではそれほど雨脚は強くなく、スケジュールどおりにGT300のQ1が行われることになった。なお、当初第5戦から導入されるはずだった新予選方式が今回初めて実施され、GT300のQ1は組分けが廃止、全27台が20分間のQ1を一斉に走行する形式になっている。また、予選開始にあわせてウエット宣言が出されたため、GT300はタイム合算ではなく、Q2のタイムが決勝スターティンググリッドに採択される。 まず14時から行われた新しい形式のQ1は、変わらず雨が降り続けるなか、気温17度、路面温度19度、湿度98%というコンディションでセッションがスタート。序盤の10分間は各車ともコース状況の確認やタイヤの温めなどに注力するなか、まずは7号車Studie BMW M4の荒聖治、45号車PONOS FERRARI 296のケイ・コッツォリーノ、2台のミシュランタイヤ装着車両がワン・ツーを築く。 やはり難しいコースコンディションなのか、セッション中には60号車Syntium LMcorsa GR Supra GT、11号車GAINER TANAX Z、96号車K-tunes RC F GT3、45号車PONOSが最終ビクトリーコーナーでスピンアウト。その後88号車VENTENY Lamborghini GT3もスピンを喫し、同じタイミングで『雨量が増えたため』赤旗が提示される。 雨量の減少を待ったあと、GT300のQ1は14時35分から残り10分で再開に。再スタート後には各マシンともラストチャンスに向けてタイムを更新し始める。61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI、18号車UPGARAGE NSX GT3などが続々と自己ベストタイムを更新する。 またブリヂストンを履く52号車Green Brave GR Supra GT、65号車LEON PYRAMID AMGもポジションアップを果たすが、暫定トップの45号車PONOSには届かず。その後Q1はS字コーナーで9号車PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGがストップしてしまったため赤旗が提示され、そのままセッション終了となった。 GT500のQ1をはさみ、GT300の予選Q2は15時13分から15番手以下のグリッドが決まる“ロワー15”がスタート。10分間のセッションでは1分59秒532というタイムを記録した20号車シェイドレーシング GR86 GTがトップとなった。2番手にmuta Racing GR86 GT、3番手に88号車VENTENYのランキング上位2台が続いている。 続く15時31分からは決勝ポールポジションを賭けた“アッパー14”が開始される。Q1の上位14台が出走するこのセッションでは、残り6分というタイミングで61号車SUBARUの山内英輝が1分58秒068のトップタイムをマーク。 そのタイムを65号車LEON PYRAMID AMGの篠原拓朗が1分58秒010で上回ると、7号車Studie BMW M4のニクラス・クルッテンが1分57秒479でそれを更新する。さらにそのタイムを上回ったのは31号車apr LC500h GTの小高一斗で、1分57秒322でトップに立ち、apr LC500h GTの初ポールポジションを決めた。 2番手には7号車Studieが続き、3番手には18号車UPGARAGEが続き、65号車LEONが4番手、前戦からのマシン修復を果たした61号車SUBARUが5番手につけた。Q1トップタイムの45号車PONOSは6番手、7番手にはおなじくフェラーリ296 GT3の6号車UNI-ROBOという結果になっている。 2024スーパーGT第8戦もてぎの決勝レースは、11月3日の13時から300kmレースの幕が上がる予定だ。 [オートスポーツweb 2024年11月02日]