耐熱温度は最高1100℃…日本インシュレーションがもみ殻から開発、「高温断熱材」の効果
日本インシュレーションはもみ殻由来のケイ酸カルシウムを主成分とする高温断熱材「ダイパライト―E 1100」を開発した。耐熱温度は短時間使用の想定で最高1100度C。加熱炉用の耐火れんがの外側に取り付ける補助的な断熱材として提案する。ベトナム工場(アンザン省)で2025年1月に生産開始。二酸化炭素(CO2)削減効果などを訴求し、韓国、東南アジア、中東など海外向けに販売する。 もみ殻の灰をケイ石の代替原料として利用することで、ケイ石の採掘コストを削減できるほか、もみ殻の廃棄による河川の汚染という社会問題の解決に貢献できる。合成や乾燥の工程で使うボイラーの燃料には、石油の代わりにもみ殻を利用。材料調達を含めた工程全体で、年間CO2排出量を約1000トン削減できると試算する。 同社は既にもみ殻由来のケイ酸カルシウムを主成分とした保温材「ダイパライト―E」を展開し、各種プラントの反応装置や配管などに採用されている。