かつては現役ブラジル代表も来日…Jリーグで印象に残る「外国人の名ゴールキーパー列伝」
そして現在、最もJリーグで長く活躍している外国人GKが、セレッソ大阪に所属する韓国人のキム・ジンヒョンだ。2007年のU-20W杯に出場した後、韓国の大学からKリーグを経ずに2009年に21歳で来日。すぐに正GKの座を手に入れると、身長192センチの高さを生かしながら優れたセーブ力を見せつけ、その後、現在に至るまでセレッソ大阪一筋16年、DF陣のメンバーが代わろうとも、日本語を上達させながら常にゴールマウスを守り続けた。その活躍から韓国代表にも選ばれ、2022年には外国籍選手のJ1最多出場記録を樹立(334試合)し、その数は今季で400試合、J2も合わせると通算500試合を超えている。今年で37歳となったが、セーブ能力とロングキック精度は衰え知らず。来季の“17年目”にも意欲を見せている。 その他にも、川崎フロンターレのチョン・ソンリョン、京都サンガのク・ソンユン 、湘南ベルマーレのソン・ボムグンなど、優秀な韓国人GKが現在、Jリーグで活躍している。だが、彼らを含めた過去の助っ人GKたちを振り返っても、ランゲラックが日本で披露してきたプレーは傑出している。家族を含めて長く日本に溶け込み、他クラブのサポーターなど日本人からこれほど強く愛された外国人GKは稀だろう。残りは2試合。その勇姿を今一度、目に焼き付けておくべきだろう。(文・三和直樹)
三和直樹