「ヤングケアラーに理解を」大分市が中高生向けハンドブック作製 具体例や相談窓口掲載
大人に代わって家族の介護や世話などを担う「ヤングケアラー」についての理解を深めてもらおうと、大分市は中高生向けのハンドブックを初めて作製した。 A4判の両面刷りを手のひらサイズに折ったもので、表面には障害や病気のある家族に代わって買い物や料理などの家事をするなどといったヤングケアラーの具体例をイラストで紹介。当事者の声や直面している困り事課題、市や県の各種相談窓口を掲載した。 裏面には▽お世話を必要としている方は誰ですか?▽1日のうち、お世話の時間はどのくらいですか?▽お世話をする中でどんな影響が出ていますか?―など五つの設問を用意。自身が該当するかを確認できるようになっている。 計2万6千部を市教委を通じて市内の全中高生に配った。保護者向けにも配信アプリ「すぐーる」を通じて、啓発している。 市子育て支援課は「ヤングケアラーは家庭内の問題で表面化しにくい。当事者の気付きや支援につなげたい」と話している。