【台湾】9月CPI上昇率1.82%、2カ月連続縮小
台湾の行政院主計総処(統計局)が9日発表した2024年9月の消費者物価指数(CPI、21年=100)は前年同月比1.82%上昇した。上げ幅は前月の修正値(2.35%)から0.53ポイント縮小した。縮小は2カ月連続。インフレ警戒ラインとされる2%を5カ月ぶりに下回った。 9月のCPIは主要7分野のうち6分野がプラスとなった。 「食品」は3.00%上昇し、上げ幅が最大だった。うち果物の価格は天気の影響を受け17.37%上昇。食用油の価格は8.56%、外食費は2.98%それぞれ上がった。一方、卵類の価格は15.49%、野菜の価格は4.21%それぞれ下落し上げ幅を抑えた。 「医薬・保健」は2.61%上昇した。一部の医療機関が診察料を引き上げたことなどを背景に、医療費用が4.34%上がった。 「住居」は2.39%上昇した。電気料金が5.21%、住宅修理費が3.21%、家賃が2.50%それぞれ上がった。 「雑項目」は1.80%上昇。金の装飾品や宝飾品など個人向け身の回り用品が国際的な金価格の動向に伴い値上がりした。 「教養・娯楽」は1.77%上昇。カラオケボックス(KTV)や娯楽施設、海外ツアーなどの娯楽サービス費用が上昇した。学習費も3.76%上がった。 「衣料」は0.17%上昇した。 一方、「交通・通信」は0.66%下落した。国際相場の動向に伴い燃料費が5.28%値下がりした。 9月のCPIは前月から0.11%上昇。1~9月の平均では前年同期比2.26%上昇した。 価格の変動幅が大きい野菜と果物、エネルギー価格を除いた9月のコアCPIは前年同月比1.79%上昇となった。 9月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比0.33%下落した。石油・石炭製品、食品・飼料、電子部品などの価格下落が主因。ただ農産品や電力設備、パソコン、電子製品、光学製品などの価格上昇、電気料金の引き上げが下げ幅を抑えた。前月比では0.80%下落した。