小池百合子知事、公約「東京大改革3.0」無痛分娩助成や認知症専門病院、江戸を世界遺産へ
東京都の小池百合子知事は6月18日、オンライン記者会見にて、3選を目指す東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)の公約を発表した。 小池知事は「もっと!よくなる!東京大改革3.0」を掲げ、目指すべき都市像に「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」を据え、首都防衛の重要性を説いた。 これまでの2期8年にわたる都政を「従来のなれあいや慣例に挑み、都民の命と暮らしを守り、持続可能な経済を発展させて明るい未来を切り開く努力を重ねてきた」と振り返り、少子高齢化や自然災害、経済活性化といった課題に「東京大改革1.0、2.0の積み重ねを礎(いしずえ)として東京都と都民が直面するすべての課題に真正面から付き合って、向き合っていく」と呼びかけた。 「セーフシティ」の政策には、木造住宅密集地域の解消や無電柱化の促進、マンション防災の強化、新たな調節池やグリーンインフラ、シェルターの整備などを盛り込んだ。 「ダイバーシティ」の政策として、無痛分娩(ぶんべん)費用の助成制度の創設や保育料の無償化を第2子から第1子まで拡大、女性活躍基本条例の制定、都独自の認知症専門病院の新設や新たな東京都版介護職員昇給制度を構築するなどとした。 「スマートシティ」の政策に江戸・東京文化の世界遺産認定への取り組みや世界陸上・デフリンピックの成功、新たな文化芸術祭の開催、中小企業の賃上げおよび事業承継・再生支援、カスハラ条例の制定などを挙げた。 また、多摩島しょ地域への支援として市町村総合交付金の拡充や多摩モノレールの延伸、鉄道駅へのホームドア設置の加速化など。DX化の推進として行政手続きの100%デジタル化、行政データを可視化する「TOKYOダッシュボード」の導入や「TOKYOスーパーアプリ」の開発などにも言及した。 オンラインでの公約発表について、小池知事は「マスコミ各社、ネットメディア、フリーランスの記者の方々から非常に多くの問い合わせをいただき、ご希望の方すべてにご参加いただけるようにオンラインでの発表とした。世の中が急激な変化を見せている中で、選挙のあり方にももっと新しい技術を取り入れたらどうなのか。例えば企業では、より多くのステークホルダーに広く届けるという意味でオンラインの決算説明会が増えている」と説明した。 一方、同じく東京都知事選への出馬を表明している元立憲民主党の蓮舫参議院議員も午後に会見を行い「7つの約束」と銘打った公約を発表。今回の都知事選では2人のほかに、広島県安芸高田市の前市長・石丸伸二氏、元航空幕僚長の田母神俊雄氏など40人以上が立候補を表明している。