右ひじ骨折を経験した2年生右腕が魂の162球!現役大リーガーと投げ合った恩師の教えを胸に北海道教育大釧路校に全国1勝をもたらす!<準硬式・全国大会(清瀬杯)>
1年生の時から宣言した「エースになる」という言葉を胸に、ときにはチームメイトの存在を支えに、ランニングや下半身の筋トレなどをしながらケガを乗り越えた小川。そしてもう1人、最後の1年間、監督として指導した恩師・菊池達朗氏の存在も、今の小川にとって欠かせない存在となっている。 「現役時代、菊池雄星投手と投げ合った経験がある方なんですが、とにかく配球や投球術など引き出しが多い。球速はそれほど速くなかったんですけど、制球力は抜群だし、高低や奥行、打者心理、さらには目だったり、打者との間だったりを上手く使かった投球をしてくる。その姿を見て、『もっと出来ることがある』って思ってからは、声を出すようにしたんです。そうすれば相手にプレッシャーをかけることもできるはずなので」 相手が前回大会の準優勝チームで警戒していたことはもちろんある。また「気持ちが入った状態が1番いいボールを投げられる」と自身のピッチングスタイルもあって、気合を前面に出しているところもある。しかしそれは、全て小川が計算でやっていたパフォーマンスであり、小川のバロメーターを上げる大事なスイッチ、トリガーなのだ。 準々決勝では帝京大と対戦する。続く強敵相手に、今日以上のピッチングは必要だろう。またマウンドで雄たけびを上げて、ギアを上げる瞬間が見られそうだ。