【日銀マイナス金利解除】住宅ローン金利に影響は「すぐにドーンと跳ね上がることはないが…」と経済ジャーナリストの見立て【MBSニュース解説】
8年続けたマイナス金利が狙い通りでなかった理由…
(経済ジャーナリスト荻原博子さん)まあ、あまり効果がなかったというか、銀行からお金が出ない理由としては、いまはアベノミクスで企業は大金持ちになり、内部留保が400兆円とか何とかと、山のようにできた。そのため大手企業は銀行にお金を借りに行かなくてもよくなった。それから中小・零細は怖いので銀行の方があまり貸したくないっていうことになっていた。 日銀からは国債を買い上げたお金がどんどん入ってくるんですけど、それを皆さんに貸せば、景気が良くなったかもしれないけど、それができなかったので、銀行の中にまた入ったという、本当に異常な状況が続いていました。これからは、日銀の強いメッセージもあるので、皆さんがお金を借りられるような状況ができればと思いますよね。
マイナス金利解除で、住宅ローンの今後は
――金利が上がるということは、我々が借りるときの金利・利息も上がることが予想されます。今借りている人、今後借りる人に影響が大きいのは住宅ローン。今まではマイナス金利で、住宅ローン金利もすごく低くて借りやすかったんですよね。 (経済ジャーナリスト荻原博子さん)そうですね。住宅ローンが固定金利で1.84%、変動金利0.37%なんて、もう本当に歴史的ですよ。ただ、これがマイナス金利が解除されたからといって、日銀は金融緩和はやめないわけ、すぐにドーンと跳ね上がるかっていうと、そうではないです。固定の長期はすぐ上がるんだと思うんですけど、変動の方は、『どうしよう、どうしよう』って言ってる時間が結構あるのかなっていう感じはします。 ――金利がちょっと上がっても、給料が増えることで払っていける社会の方が、いわゆる好景気・健全な姿なんですよね。 金利ですから、金利ってどうなるのかわからないです。今、長期安定で組んでいる方もいるかもしれませんけど、もしこれから買われるんだったらね長期安定で組んでもいいと思うし、変動金利もちょっと気をつけた方がいいです。(2024年3月19日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より) ◎荻原博子:経済ジャーナリスト 経済の仕組みを生活に絡めて解説する家計経済の第一人者として幅広い層に支持を得る