38歳の娘の部屋に、勝手に侵入する過保護母…「母の呪縛」を解くカギは?
「母の呪縛」の強力さ
「母から解放されたい」というコハルさんの強い思いが伝わってきました。お母さんからの愛情・関心の強さは、娘にとって時に呪縛になってしまうことがありますよね。コハルさん、どうぞお心お大事になさってください。 家族の中で、母と娘に特に強い絆が生まれることはよくあることのようです。仕事で忙しく家庭に関心が低いお父さん、さっさと外の世界に飛び出してしまい、いわゆる「女の気持ち」が分からない兄弟……。そんな中、母の気持ちを配慮してあげられて、ちゃんと話を聞いてくれる娘の存在は、お母さんにとっても救いになるのではないでしょうか。 そして娘からしても、一番身近な女性である母にあれこれ頼るようになるのは自然な流れ。思春期を超えてもその関係を卒業する機会を逸してしまうと、いつまでも頼り・頼られる関係が続くのですね。お互いがそれで幸せなら全く問題ないですが、コハルさんのようにバランスを崩してしまうと、苦しい「呪縛」や「依存」に……。 親子であることは、一生変わらない事実。でも「付き合い方」はいつでも変わっていいものだと思います。
文/梅津奏 作画/Sumi 構成/山本理沙
梅津 奏,Sumi