CLAMP35周年記念の展覧会を世代ドンピシャのファンライターがレポート【後期展示がスタート】
印象的なセリフが押し寄せる「PHRASE」エリア
ひと続きになっている「PHRASE」のエリアでは、『xxxHOLiC』をフィーチャー。フレーズ、まさにコトバが作品の軸になっている本作品の漫画原稿が展示されています。 さらに奥に進むと、高い天井にCLAMP作品を彩ってきた数々のセリフが描かれています。 ここでは、おみくじのように、箱から1枚、シールを引くことができます。銀色のシールには、各キャラクターのセリフが。 シールは持ち帰ることもできますが、展示会場の壁に貼るのがおススメ! キラキラと輝くフレーズのシールで埋め尽くされた会場は鏡のよう。来場者で展示を一緒に創り出すCLAMP展らしい催しでした。
年表が圧巻「IMAGINATION」エリアと厳かな雰囲気の「DREAM」エリア
「IMAGINATION」エリアでは、35年間の年表が貼られ、著者CLAMPのインタビューも読むことができます。その長さは壁ひとつにとどまらず、写真に収めるにも苦労するほど。 表紙を飾った各雑誌の現物、海外翻訳されたコミックスも見ることができます。 また、『HIGH&LOW g-sword』や『GIFT』など、さまざまなコラボ作品も展示。ハローキティ50周年のコスチュームや、着物など、デザインをプロデュ―スしたコラボ作品があるのもCLAMPらしい幅広さを感じられます。 展示の締めくくりは「DREAM」エリア。描き下ろしイラストのみが展示されています。白一色に包まれた空間は、神々しさすら感じます。
来場者全員がCLAMP世代! そしてこれからも
ライターが訪れた日は、朝いちばんで到着したものの、既に会場前は人でぎっしり。SNSではブラジル(! )から来たというファンも見かけましたが、並んでいても中国語や韓国語、「地元に帰る前に、東京のどこ行きたい?」といった会話が聞こえてきました。年齢層も、本当にバラバラ。足を止める作品もそれぞれ違います。 ヒット作を作る事は難しく、しかもエンターテイメントは時代の移り変わりとともに変貌します。さらに、描き続ける事はもっと難しい。CLAMPが開いてきた道のりのひとつに、「キャリアを止めることなく、ヒットを築き続けること」も挙げられると、圧倒されながら感じました。 35年間、常に私たちは「CLAMP世代」。これからも、その世代は広がり続けていくことでしょう。 CLAMP展 会場 国立新美術館 企画展示室2E 所在地 東京都港区六本木 7-22-2 会期 2024年7月3日(水) ~ 9月23日(月・休) ※後期展示は8月14日(水)~ 休館日 火曜 営業時間 10:00~18:00 ※金・土は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで チケット料金 一般 2,100円、大高校生 1,000円 ※中学生以下は入場無料 ※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料 公式 WEB サイト
宇野なおみ