2024年の管内交通死亡事故、初のゼロとなった府内2警察署…それぞれの取り組みは?
大阪府警の寝屋川署と布施署は、2024年の管内での交通死亡事故ゼロを達成した。いずれも、1950年に統計を取り始めて以降、初めてという。 寝屋川署管内の寝屋川市は、国道1号や国道170号など交通量の多い幹線道があり、交通死亡事故は50年以降、毎年起きてきた。
殉職した署員の命日
2023年に5人が事故で亡くなり、同署は24年4月から、死亡事故ゼロを目指し、毎月4、14、24の各日に集中取り締まりを実施。約60年前に、交通違反取り締まり中に36歳で殉職した同署員の命日(1963年7月4日)にちなむ取り組みだ。 昨年末にも、同署交通課員は国道170号などで検問を行い、ドライバーらに注意を促した。目標達成に、同課の岡部恒司課長は「署員一丸となった結果だ。先輩の思いを胸に刻み、今後も悲惨な交通事故を防ぎたい」と述べた。
ヘルメット着用呼びかけ
一方、布施署では、23年11月15日に東大阪市内で、自転車の高齢女性が転倒後、車にはねられて亡くなったのが直近の交通死亡事故。この事故を含め、同年に管内で5人が死亡した。 管内では自転車が絡む人身事故の割合が高めで、自転車の指導取り締まりに注力。24年2月に同市が始めた自転車用ヘルメット購入費の補助制度の後押しも受けながら、自転車乗車時のヘルメット着用を強く呼びかけてきた。 同署の弓場昇・交通課長は「悲惨な事故が1件でも減るよう取り締まりや交通安全教育に力を入れる」と話した。